Aug 2002
12/Mon 「 悪役の魅力 」
「アイルランドの、ある空港ロビー。
飛行機の待ち時間、一人の利用客の目に入ったものは、こぼれたビールや吸殻で
ひどく散乱したテーブルや床だった。
彼は近くにあった掃除ワゴンから雑巾を持ち出し、空港職員でもないのにおもむろに
掃除を始めた。」
後で分かったのだが、それは映画俳優の「ジェレミー・アイアンズ」だったという。
見るに見かねてという事らしいが、何だか俳優らしくない行為ではないか。
ユーモアさえ感じられる。
このニュースがカー・ラジオから流れて来た時、驚くというよりはクスッと笑ってしまい
彼らしさに、素直に「ああ・・・可愛いなぁ。」と思った。
彼との出会いは、7年前のスクリーン。
ジェレミー・アイアンズは、イギリスきっての演技派俳優だ。
「フランス軍中尉の女」で、アカデミーやゴールデングローブの主演男優賞を獲得。
ロリコンの語源になった小説を映画化した「ロリータ」、ディカプリオと共演「仮面の男」
その他「ライオン・キング」では、声の出演もしている。
最近だと、現在公開中の「タイム・マシン」に、結構イヤな役で怪演。(笑)
そして一番有名なのは「ダイハード3」、筋金入りのテロリスト役だろう。
ワタシは、この映画で彼の虜となった。(^^ゞ
物心ついた時から映画が身近にあって、見るのが大好きなワタシ。
しかし、主演よりもむしろかなりの頻度で、悪役俳優にノックアウトされている。(笑)
冷静沈着、鋭い眼光はその冷酷さを象徴。
ニヤリと微笑みながら、人を殺害する。
そして時折見せる、何処か寂しげな表情。
別に犯罪者が好みな訳ではないのだが(笑)、な〜だか惹かれちゃう。
「STAR WARS」でオビワンよりダースベイダーの方がカッコイイと感じる人と同じで
結構多いと思うんだけどな。(笑)
悪役がよく似合う俳優は他にもいて、例えば「ゲイリー・オールドマン」。
「エアフォース・ワン」では、大統領役ハリソン・フォードに勝るとも劣らない存在感。
そう言えば、彼もまたテロリスト役だったりする。(笑)
「レオン」にも出てたね。
いやぁあの目、惚れ惚れしちゃう。
日本だと、「緒方 拳」なんてのもイイなー。
敢えて悪役を選び、それを完璧に演じきる。
演技に対する揺るぎ無いこだわりは、下手なヒーロー俳優よりも高いと思う。
強い精神力。
生きる姿勢の潔さ。
結局、何が言いたいかというと・・・
悪役の魅力は、演じる俳優の人間性に裏打ちされてるっ事。
そこへ男の可愛らしさが見え隠れするのが、悪役フェチにとっては堪らないのだ。(笑)
15/Thu 「 タイミング 」
人生は タイミングで出来ている
25/Sun 「 終わる夏 」
夏が過〜ぎ〜 風あざみ〜 誰の憧れに 彷徨う〜♪
青空〜に〜 残された 〜 私の心は 夏模様〜♪ ー by 井上陽水
何とも切なくなる曲だなぁ。
昔を思い出すよ・・・条件反射で。(笑)
この所ちょっと涼しくなって、過ぎ行く夏を眺める夜が続いている。
「終わる」というイメージは、ワタシに言わせれば「夏」という季節だけだ。
春はむしろ「始まる」で、「終わる」って感じは経験した事がない。
夏の甲子園で、勝ち残れなかった高校野球の選手と同じく。
やはり終わるのは、「夏」に限る。
そんなワタシは、元「湘南ガール」。(韻)
お中元で頂いたビールや買った花火が残っていると、サザエさん一家の様に
何だか、早く片付けなくちゃって気になるし。(笑)
「何だか」って言えばさぁ。
脱いだ時に、水着の日焼けあとが「何だか」エッチだと感じるのも、何故だか
夏が終わる頃だよなー。(笑)
実は。
よそのサイトで見た写真で、とある夏がフラッシュ・バックしてしまったのだ。
それは・・・当時つき合ってた男の子と、夜の海で別れ話をした記憶。
「ここへこうやって二人で来る事も、きっともう無いんだね・・・。」
そんなことを言いながら、真っ暗な海に向かって座り、時折立つ白い波頭を
じっと見つめていた。
ここで詳細は書かないが(^^ゞ、お互いに嫌いで別れる訳じゃなかったので
こんな恋も在るんだなぁーと、涙を噛み締めた。
サザンの「チャコの海岸物語」が、頭ん中で繰り返し流れてたっけ。(笑)
「それでもいつか会った時には、笑って話せるといいね。」なんて、今思えば
ミスチルの「Innocent world」みたいな事を、彼は真顔で言ってた。
誰も居ない江ノ電の駅のホームで、こっそり交わした最後のキスと一緒に、
ワタシの夏も終わった。