〜強くならなきゃ!〜
次の日から私は職場復帰。
松葉杖をついて玄関を出ようとしたら、ちょうど
圭ちゃんが迎えに来てくれた。
「おはよ! 足、大丈夫?」
はい! すぐに治りますよ。
そしたら、圭ちゃんの部屋に……キャッ♪
「そっ…安心したよ」
いつも通りの圭ちゃんの笑顔。
それが嬉しくて、私の顔もほころぶ。
「……やっぱ、似合ってるよ」
私の全身を見渡して、そう言ってくれる。
いいでしょ? 圭ちゃん色の私。
「肩…貸そうか?」
すごい魅力的な申し出だった。
きっと昨日までの私だったら、喜んで飛びついた
と思う。
でも今日からは違うの。
だって……私は圭ちゃんの「特別」じゃなきゃい
けないから。
強くならなきゃ!
(続)
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