第二章〜The spoiled girl〜

第三話

次の日。

「ぐおおおおおおおおお?!?!」
ルーシアはとても女の子のものとは思えない悲鳴をあげていた。

彼女の目の前のモニターは、およそあってはならない状態を映し出していた。
色・文字・絵柄が不規則に入り交じり、それが何を意味するのかまるで判別
できない。
「なんぢゃこりゃあ?!バグか?!?!」
叫ぶが早いか、ルーシアはパソコンの電源スイッチを押し込んだ。
「りせっとおおおおおおおおおっっ!!!」
こんな大声など出さなくても再起動など簡単に出来るが、彼女はいつもこう叫ぶ。
モニターがいったんブラックアウトし、再び点灯した。

「おはようございます。」
「ん〜〜??」
ルーシアが振り向くと、そこには寝巻き姿の少女・シェリーが立っていた。
「ああ、おはよ。よく眠れた?」
「・・・少なくとも、ルーシアさんよりは。」
「徹夜してたあたしとくらべちゃダメだって。」
ルーシアはバツが悪そうに笑った。
「あ、徹夜って?」
「チーム宣伝用のホームページ作ってたんだけどね、」
と、言いながら彼女は再びモニターに視線を移す。
「ソフトのプラグインとかいろいろやってるうちにこうなっちゃって。」
画面に展開されたブラウザは相変わらず悲惨なありさまだった。
「少しでも目を引くようにしようとして手当たり次第にいじくったかんね〜。
もうわやくちゃ。」
「・・・・ちょっと見せてもらえますか?」
「ん?」
シェリーがマウスに手をのばしてきた。
「・・・・・OSは生きてるみたいですね。とすると・・・・・」
シェリーはキーボードを操作して何かを呼びだしている。
「・・・・・たぶん、これ。」
なにかこまごまとしたものを打ち込み、再起動をかける。
すると。

「おお!!」
ルーシアは思わず声を上げていた。
ブラウザに展開されたホームページの画面が見事に蘇っている。
「すごい!シェリーちゃん天才!!いったいどうやったん??」
「ソフトが、OSのカーネル部分でコンフリクト起こしてたんです。さっき打ち込んだ
のは、それを回避するためのパッチなんです。」
「・・・ふえ〜〜〜〜・・・・・」
「あくまで応急処置ですから、あとで最新のパッチ当ててくださいね。それから、
出来たらメモリも出来るだけたくさん積んでください。それでほぼ大丈夫。」
「わかった。・・・・・・けど、痛い出費だな。」
「・・・・・・シェリーちゃん?」

ルーシアが苦笑いを浮かべたそのとき、リズが部屋に入ってきた。
「ああ、よかった、ここにいたのね。」
「はい。なんですかリズさん?」
「あなたがここに来たとき、だいぶ衰弱してたでしょ?一応今は回復してるけど、
わたし自身のメディカルセンサーでは限界があるから、一回キチンと検査してもら
おうと思うの。」
「え?!ってことは・・・・・・・・・」
どういうわけかルーシアが嫌そうな顔をした。
「手続きは済ませてあるから、わたしたちといっしょに来てもらえるかしら?」
「・・・・・・・・あたしも行くのぉ??」
「ルーシアちゃんもそろそろ定期検診の時期でしょ?この際だから済ませちゃい
ましょ。」
「・・・・・・・病院、ですか?」
シェリーも怪訝な表情を浮かべている。
「ヒューマンの病院では充分なチェックは出来ないわ。幸いつてがありますから、
そこで。」
「・・・・・・・・・はい、わかりました。」

シェリーは少し不安そうな表情を浮かべながらも、素直に頷いた。

本・漫画・DVD・アニメ・家電・ゲーム | さまざまな報酬パターン | 共有エディタOverleaf
業界NO1のライブチャット | ライブチャット「BBchatTV」  無料お試し期間中で今だけお得に!
35000人以上の女性とライブチャット[BBchatTV] | 最新ニュース | Web検索 | ドメイン | 無料HPスペース