最終更新日 2002/03/22
Tanka
雪の歌
雪の道その明るさに青き道しんしん積もる紺碧の道
雪は降る哀しき声を押し潰し静かに道を閉ざすためにか
雪の中強く握りた手のひらに”さよならはいや”呟き掠れ
ひらひらと雪は舞い降り空からのメッセ伝えて淡くせつなく
一片の雪を融かすは落ちるまま飛白(かすり)なるまま頬を濡らして
頬ぬらす雪の白きに融けゆかん立ち尽くせども歩む爪先
雪化粧庭の小道に野うさぎの足跡探して笹の葉落とし
初春や駒の跳ねるや雪原に春を待つのも気が遠のかん
初雪の舞い落ちる道元旦の寒さに震え清めの冷気
今年こそ輝く年になり給う慶び歌いて雪が祝いし
舞い落ちる雪さえ白き想い出の夕暮れ蒼き冷たい吐息
おこちゃまは雪よりケーキ食べたくてサンタは忙しケーキを買いに
晴天に澄み渡る空雪は無くそれでも聖夜祝福に満ち
ささやきを忘れたような口笛で 枝から落ちる雪に驚く
記憶さえ今は朧の雪景色その温もりで心温め
幻を星に委ねて溜め息の聴こえる夜も雪が遮り
黒い雲冬の磯辺に白き波雪を飲み込み人を拒みて
雪山のスロープ眺めて怖ろしき 楽しむほどに寒さに負けて
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*このページのイラストは、AZUSAさんからお借りしています。