里見の謎
当ページのゲームレビュー第一回を飾るのは
1996年、PSで衝撃的なデビューを飾った
サンテックジャパンの「里見の謎」です。
いきなりビッグタイトルの登場になりますが
ここはクソゲーレビューサイトでは無い事を今一度明記しておきましょう。
このゲームとの出会いは2年前にさかのぼります。
友人Aが遊びに来た時の事だったでしょうか。
A「今日は面白いゲームを持ってきたぞ!是非やってみてくれ!!」
私「…何、これ。PSのゲーム?ジャケットの絵が…。(異様に下手糞なんだけど)」
A「いいからやってみろって!忘れられなくなるぐらい面白いから!!」
・
・
・
・
・
・
ありがとう、Aよ。
貴方のおかげで、私はこのゲームを
死ぬまで忘れる事ができなくなりそうです。
それも
悪夢のような作品として。
ま、まぁプレイまでのいきさつはこの辺にして
レビューに入りたいと思います。
このゲームのジャンルはRPGですが、数々の新機能をウリにしています。
RPGのシステム・シナリオがマンネリ化している現状を考えると
これはかなり期待が持てそうです。
そんな思いで裏ジャケットを見てみます。
新機能D・C・B・S・(ダイレクト・コマンド・バトル・システム)による、白熱の戦闘シーン!
新機能P・M・L・S・(プログレッシブ・マップ・リンク・システム)による、快速の縦スクロールRPG。
新機能F・E・C・S・(フラッシュ・エンカウント・コントロール・システム)による、
従来のCD-ROMの常識をくつがえす、マップからバトルへの瞬時の切り替え!
数々のイベントとダンジョンが君を待ちうける。
心・技・体バランスにより変化する「なりわい」(職業)
物語を盛り上げる、極上の音質と音楽表現!
(以上、原文まま)
え、えーと何だか意味不明なウリ文句が多いようですので
少しばかり意訳を加えたいと思います。
新機能D・C・B・S・……戦闘中、ボタンに対応したコマンドを割り振る事によりスピーディーな戦闘を実現!
(1ターンが約1秒。元々のゲームバランスの悪さも手伝って瞬殺されるケース多数)
新機能P・M・L・S・……画面のスクロールが縦にしかありません。これで道に迷わない!
(普通はあるはずの機能を無くしておいて新機能とはよく言ったものです)
新機能F・E・C・S・……フィールド画面からバトルへ読み込みもなく瞬時に移行できます!
(逆に言えば、マップ・バトルを含めて一発読みできる程度の容量しか無いと言う事です)
これで意味が通じたでしょうか。
ええ、もうかなりヤバイです。
「極上の音質と音楽表現」という点も
今時の携帯の着メロにも劣るレベルなのはどうかと思うのですが。
また、名前入力の際には
「じどう」でランダムに一文字ずつ入力してくれる機能があったりして素敵です。
名前が「づぱぅこひ」とかでプレイする気が起きると思っているのでしょうか
冗談だとしたら凄いセンスですね。
ちなみにシナリオに関しては感じ方が人それぞれですので触れません。
いや
触れたくありません。
おまけにグラフィックもFCレベルですし。
ここまで全ての部分において
隙の見当たらないゲームは見た事がありません。
…まぁここまでのレビューで長所らしい点は何一つ見当たりませんでしたが
このゲーム、プレイしていて
面白かったです。
とにかく歪んだシナリオの上に
登場する人物も電波を受信してますので
先の展開が全く読めません。
万人受けは絶対にしない作品ですが
このゲームをプレイしたら
他のゲームが
一万倍は楽しめるでしょうから
体験してみるのも良いかもしれませんね。