DISCLAIMER:The characters and situations ofthe television program
"The x-files" arethecreation and property of Chris Carter,
FOX Broadcasting and Ten-Thirteen productions
,No copyright infringement is intended.
 
 
 
TITLE:始まりと終わりの果てに「別人」
AUTHOR:cat
 

見覚えのある後ろ姿・・・。
この一年ずっと、ずっと探してきた・・・。
見間違えるはずがない。
 
でも、なぜ彼は私にあんな事を・・・。
 
 
 

       ―――― 始まりと終わりの果てに ―別人――――
 
 
 

***スカリ−の部屋***
 

「スカリ−さん、大丈夫ですか?」
ライアンは心配そうにカウチに座る彼女を見つめた。
 
「えぇ・・・落ち着ついたわ。それより、ティナの体から発見されたものとは?」
スカリ−はそう言い、自分と向かい側に座る彼を見つめた。
ライアンはスカリ−に言われ、書類を出した。
「・・・これです」
そう言って出されたものはDNAの組織構造だった。
「・・・これは・・・!」
その構造の配列に普通の配列ではないものを見つけた。
「・・・私も驚いています。遺伝子学者にも見せたのですが・・・彼はこんな配列見た事ないと言っていました」
スカリ−はただ黙って見つめていた。
「あの・・・よかったら、このDNAについてもう少し私に調べさせてくれませんか?」
ライアンは思い切ったように言い放った。
その申し出に驚き、スカリ−は彼の表情を覗き込んだ。
「でも・・・」
「医師として、科学者として・・・気になるんです。実はこれは私の専門でもあるんです」
「DNAが?」
「えぇ。長年研究を続けてきました。どうか私に捜査の協力をさせて下さい」
ライアンの表情は真剣だった。<

BR>「・・・わかりました。ドクタ−ライアン」
「ライアンでいいですよ。スカリ−さん」
ライアンはそう言い手を差し出した。
「私はスカリ−でいいわ。ライアン」
二人は強く手を握り合った。

 
 
 

******
 

ダナ・スカリ−・・・。
あの女は一体何者なんだ。
なぜこんなに気になる。
 
男はダナ・スカリ−のファイルを見つめた。
 
「なぜ、殺さなかった。ジェイク」
不意に男の声がした。
「アレックスか・・・」
そう言い、ジェイクと呼ばれた男はクライチェックの方を向いた。
「相手はFBIだ。今日は軽く忠告さ・・・」
「忠告か・・・聞くような女じゃないぞ」
「・・・だったら、その時は命を貰うまでまでだ」
ジェィクはそう言い、オフィスを後にした。
 
 
 
******
 
 
 
「・・・モルダ−を見ただと?」
スキナ−はそう言い、スカリ−を見つめた。
「見たというか・・・彼に似た人物に忠告されたんです。これ以上事件に関わるなと」
スカリ−は表情を険しくした。
「それで・・・何か進展は?」
「誘拐された少女の血液から特殊なDNAが発見されました」
スカリ−はスキナ−にDNA組織サンプルを渡した。
「・・・なるほど。私は専門家じゃないからわからないが・・・つまり、どういう事なんだね」
「未知のものだと言う事です。今の所はそれ以上を申し上げられません」
「そうか」
一言呟き、スキナ−は静かにスカリ−を見つめた。
「・・・スカリ−、この事件から手をひけ」
思いもよらないスキナ−の言葉にスカリ−の表情は固まった。
「なぜです!!」
納得がいかないと言うようにスカリ−はスキナ− を睨んだ。
「この事件にとてつもなく陰湿なものを感じるからだ。君一人が手におえるものではない」
「私が捜査しなければ・・・誰が捜査するんです!!やっとモルダ−に辿り付けるとっかかりができたのに・・・」
「・・・君はもう一人で人生を歩いているんじやない。母親なんだぞ!子供の事も考えだらどうだ」
子供という言葉にスカリ−は一瞬ひるんだ。
「・・・命を落とす事にもなるかもしれないんだぞ・・・」
スキナ−は低い声で言った。
「・・・あなたは何かを知っているのね?」
スキナ−の言葉にスカリ−の勘が働く。
「・・・じゃなきゃ・・・命を落とすなんて・・・言わない。私に手をひかせる理由はこの事件が巨大で陰湿な陰謀に繋がっている事を
知っているからだわ」
スキナ−はスカリ−から視線を逸らし、窓の外を見つめた。
「・・・私は何も知らん」
静かにそう呟き、彼はどこか遠くを見つめていた。
 
 
 

******
 

「女は何かに気づいた様子はあるか?」
年輩の男は部下の一人にそう言った。
「いえ。ボス。まだ何も知られていないようです」
「・・・そうか。ジェィクはどうしている?」
「彼は今、裏工作に回っています」
「女と接近したのか?」
「えぇ」
「それで奴の反応は?」
「・・・何の問題も見られませんでした」
「そうか」
年輩の男は安心したように呟いた。
「引き続き、ジェイクに女を張らせろ。少しでも気づいたようであれば・・・殺せと」
「わかりました」
 
 
 
******
 

「残業とは副長官殿も大変だな」
スキナ−が遅くまで一人オフィスにいると、男の声がした。
「誰だ?」

う言った瞬間に、体中に激しい激痛が走った。
体中の血管という血管が悲鳴をあげる。
「・・・くっ・・・」
あまりの激痛にスキナ−は椅子から倒れた。
「・・・ダナ・スカリ−には何も言ってないだろうな?」
男の低い声が響く。
冷や汗を浮かべたスキナ−は無言で頷く。
「そうか。命は大切にしろよ。スキナ−」
男はそう言うとスキナ−のオフィスを出た。
それから数秒後スキナ−の激痛は治まった。

 
「くそっ!」
スキナ−は他人に命を握られている事に自分の無力さを実感した。
 

******
 

「えぇ。ママ週末になったら。迎えに行くわ」
帰宅すると、スカリ−は母親の所に電話した。
「ダナ、無理しないようにね」
優しい声が受話器越しに聞こえる。
「心配しないで。私は大丈夫よ。後少しで全てが終わるから・・・」
スカリ−は自分に言い聞かせるように言った。
 
そう、全てが終わる・・・。
モルダ−・・・きっとあなたをこの手に取り戻すわ。
スカリ−は強く心の中で決意をした。
 
 
 
******
 
 
 
「ライアン、それで何かわかったの?」
スカリ−は彼に呼び出され、DC内にある研究施設に出向いた。
「・・・ああ。スカリ−」
真剣な表情を浮かべ、ライアンが言う。
「このDNAは人工的に移植されたものだ」
「移植?」
その言葉にスカリ−の眉が潜む。
「そんな事が可能なの?」
「・・・理論的には可能なんだが・・・だが、こんな技術僕はまだ見たことがない」
「というと?」
「・・・これは数十年先の技術だ」
「・・・つまり、今の技術では無理だと?」
「あぁ。そういう事になる」
「それで、移植されたDNAの働きは?」
「それはまだわからない・・・。君も知ってると思うがDNAの解析には時間がかかるものなんだ」
「・・・えぇ・・・わかってるわ。それで結果が出るのはどのくらい ?」
「・・・来週か・・・来月か・・・一年後か・・・今言える事はそれだけだ」
「そう。わかったわ。何かあったらまた連絡して」
スカリ−はそう言い足を翻した。
 
 
 
******
 

「勘ぐるなと言ったはずだ」
地下駐車場に行くと、どこから男の声がした。
スカリ−に緊張感が走る。
「誰?」
銃を構え辺りを見回す。
 
コツコツ・・・。
 
静かに足音だけが聞こえてきた。
 
「・・・これ以上、首を突っ込むようなら。命を貰う」
突然、後ろからスカリ−は首を掴まれた。
黒い皮手袋が視界に入る。
「うっ・・・」
ゆっくりと男の手は彼女の首を締め上げる。
「私を殺すの・・」
スカリ−は掠れる声で言った。
「・・・」
男は尚も無言で彼女の首を締め上げる。
「・・・あなたに殺されるなら・・・悔いはないわ・・・」
そう呟き、スカリ−は涙を流した。
その雫が男の手に触れる。
「・・・どいう意味だ?」
再び彼女の耳元で男の声が聞こえる。
それはとても、懐かしく、聞き覚えのあるものだった。
「・・・ずっとあなたを探していた・・・顔が見えなくても・・・別人のように変わっていても・・・あなただとわかる・・・」
絞るように言うか細い声に男はひるんだ。
「俺を探していただと?」
「・・・えぇ・・・あなたを探していた・・・私の全てをかけて・・・」
スカリ−の瞳に涙が溢れる。
とめどなく・・・。
「・・・あなたの声・・・あなたの体温・・・ずっと探していたもの・・・」
スカリ

−は遠くなった意識でうわ言のように呟いた。
彼女の言葉が男の心に微かに入り込む。
何かが頭によぎる。
記憶の底に封印された何かが・・・。

 
「・・・モ・・ルダ−・・・最後に・・・あなたに会えて・・・よかった」
スカリ−は最後にそう言い、意識を失った。
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 

To be continued・・・。
 

――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――
【後書き】
すっかりこの話忘れていました(苦笑)
読み返して見て・・・何だか気になり、また書き始めました。
どこまで続くかわかりませんが飽きるまで書いてみたいと思います。
 

2001.4.17.
Cat
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