DISCLAIMER:The characters and situations ofthe television program
"The x-files" arethecreation and property of Chris Carter,
FOX Broadcasting and Ten-Thirteen productions
,No copyright infringement is intended.
 
 
 
TITLE:始まりと終わりの果てに「陰謀」
AUTHOR:cat
 
 
 
「FBIが勘ぐっているようだが・・・」
 
男は窓の外を見つめ呟いた。
「・・・手は打ってあります。長老」
長老と呼ばれた男は振り向き、男を見つめた。
「・・・我々の計画は失敗は許されない・・・スぺンダ−のようにな。奴らは自滅したんだ。
一人の男とそのパ−トナ−のせいで。同じ失敗は許されない」
 
 
 
 
 
                始まりと終わりの果てに 「陰謀」
 
 
 
 
 
 
 

「スカリ−、スカリ−」
彼女を呼ぶ声が耳に響く。
 
「・・・う・・・ん・・・モルダ−」
彼女の視界にうっすらと、人影が見えた。
「・・・ライアンです。私がわかりますか?」
スカリ−はその言葉にはっきりと意識を取り戻した。
「ライアン・・・私は一体?」
「倒れていたんです。ここで」
そう言われ、スカリ−は回りを見渡した。
そこは研究施設の駐車場だった。
スカリ−はライアンの腕の中から立ち上がった。
「うっ」
首に激痛が

走り、壁に寄りかかる。
「・・・大丈夫ですか?」
眼鏡越しに見える彼の瞳は彼女を心配していた。
「えぇ・・・」
首に触り、ぼんやりとしている記憶を辿る。
「・・・モルダ−・・・」
小さく、その名を口にする。
「えっ?」
ライアンは怪訝そうにスカリ−を見た。
「・・・何でもないわ」

 
 
 

******
 

「ジェイク、なぜ殺さなかった?」
オフィスに戻ると、男がそう言った。
「・・・相手はFBIだ・・・慎重にコトを進めたい・・・それだけだ」
何の感情も表さない表情で男を見る。
「・・・本当に、それだけか?」
男は鋭くジェイクを見た。
「あぁ。それだけだ」
ジェイクはそう言い、鋭く男を見た。
 
 
 
******
 

「ダナ、どうしたの?」
娘の酷く疲れきった表情を見て、マ−ガレットは不安になった。
「・・・ちょっと、いろいろあって・・・」
スカリ−はそう言い、軽く笑った。
「あの子は?サマンサは元気?」
「えぇ、いい子にしているわ。さぁ、ダナ」
マ−ガレットは娘を部屋に通した。
 

「は−い、サム」
スカリ−はベビ−ベットの中を覗き込んだ。
サムはじっと母親の蒼い瞳を見つめていた。
「・・・サム・・・会いたかったわ」
娘の顔を見た瞬間、今まで抑えていた感情が湧きあがる。
スカリ−は彼女を強く抱きしめた。
 
ねぇ、モルダ−、この子の瞳はあなたと同じヘ−ゼルなのよ。
あなたと同じ澄んだ瞳。
そして、髪の色は私と同じ赤毛。
間違いなく、私とあなたの遺伝子を受け継いでいる。
 
あなたに、会いたい・・・。
あなたにこの子を抱きしめてもらいたい・・・。
 
スカリ−はサムを抱きしめたまま泣き崩れた。
 
 
 

******
 

ダナ・キャサリン・スカリ−
FBI・XF課に勤務。
フォックス・ウィリアム・モルダ−とパ−トナ−を組む。
二人で様々な超常現象を追う。
一年前に相棒は失踪。
要注意人物。
 
「・・・なぜ、あの女は俺をモルダ−と?」
ジェイクはファイルを見つめ呟いた。
そのファイルに示されているフォックス・モルダ−と彼は似ても似つかない容姿だった。
彼の中で疑問が生まれる。
 
あの瞳は、完全に俺を知っているというモノだった。
あの女は何者なんだ・・・。
 
なぜか彼の中でスカリ−という人物が心に引っかかっていた。
 
 
 
******
 

「真実を知りたいかね?」
スカリ−はオフィスにかかってきた電話に出た。
「あなたは?」
「・・・今日の午後3時。ボイジャ−の前で」
一方的にそう言うとその電話は切れた。
 
 
 

国立航空宇宙博物館
ボイジャ−探査機前
PM3:13
 

「科学というものは素晴らしいと思わないか?火星にまでこんなものを人は送ることが
できるんだ。だが、そこまでにしておけばよかったのかもしれない」

IV> 

スカリ−が探査機を見つめていると、背後から声がした。
「あなたは?」
振り向くと、50代後半ぐらいの紳士が立っていた。
「真実を知るものだよ」
男は皮肉めいた笑みを浮かべた。
「君は何が知りたい?」
男はゆっくりと歩き始めた。
スカリ−も男の後を歩く。
「あなたが本当に信用のできる人か知りたいわ」
「信用か・・・それは難しい。信じられるものなどこの世には存在しないのだから」
「あなたは何者?」
「・・・君はShadowと呼ばれる国際的な組織を知っているかね?」
「Shadow?」
「メンバ−は国連に加盟している各国政府の高官から構成される。そして、私もその中の一人だ」
「その組織の目的は?」
「世界政府を作ること」
「世界政府?国連みたいなもの?」
「いいや。国連は我々の隠れミノにすぎない。全世界を一つに統一し、我々の手で管理することが目的だ。そして我々はある男の計画を引き継いだ」
「ある男の計画?」
「C・G・B・スペンダ−・・・この名前に聞き覚えは?」
スカリ−はその名前に眉を潜めた。
「あの男は死んだって聞いたけど・・・まさか!」
スカリ−の言葉に男は口の端を上げた。
「強い政府を作るためには・・・スカリ−君、何が必要だと思う?」
「・・・強い軍隊・・・まさか、異星人の遺伝子と人間の遺伝子を交配させているのは、軍隊を作るため?」
「はははははは。君も段々、モルダ−君に似てきたな。悪くはない考えだ」
男は低い笑い声をあげた。
「我々は今、大きな問題を抱えている」
「・・・異星人?」
スカリ−は男を見た。
「その通り。植民地計画はまだ生きている。我々は彼らの失敗を埋めなければならない」
「彼ら?」
「君とモルダ− 君が潰した組織だよ」
「・・・あなた達は知っていたの?彼らの組織の存在を」
「我々の知らない事はない、世界中の情報を握っている」
「それで、私に接触してきた目的は?」
「・・・フォックス・モルダ−を探していると聞いてね」
その言葉にスカリ−は立ち止まった。
「モルダ−の行方を知っているの! ?」
「あぁ。知っている」
「彼はどこ?」
「・・・死んだよ」
男の言葉にスカリ−の表情が凍りつく。
「嘘よ!!私は彼に会ったわ!!そんな嘘信じない」
「・・・君が会ったのは別人だ。フォックス・モルダ−という人物は永遠に葬り去られた」
「嘘!!私は自分の見たものしか信じない。彼は確かに存在していた。別人なんかじゃないわ!!」
スカリ−は鋭く男を睨んだ。
「・・・信じる信じないは君の勝手だ。だが、いくら探しても彼は見つからない」
男はそう言うと、スカリ−に背を向けた。
「これ以上勘ぐらない事だな。命が欲しければ、君と君の家族も危ない目を見る」
低い声でそう告げると、男は歩き出した。
スカリ−は呆然と、その背中を見つめていた。
 
 
 
ロ−ンガンメンオフィス
PM 4:49
 
 
 
「至急調べて欲しい事があるの」
スカリ−は血相を変えて、彼らに言った。
「おい、スカリ−どうしたんだ?」
フロフキ−が心配そうに聞く。
「あなたたちShadowと呼ばれる組織の事を知っている?」
Shadowの名に三人の顔色が真剣なものに変わる。
「・・・知っているのね」
「あぁ。国連の裏組織だと聞いた事がある」
バイヤ−ズが答える。
「詳しい内容を知るものは誰もいない、トップシ−クレット中のトップシ−クレットだと言われている」
ラングリ−が続いて言う。
「真実を知ったものは命を必ず奪われる」
フロフキ−が低い声で呟く。
「彼らは異星人との植民地計画を受け継いだらしいの」
「モルダ−が追っていた組織のか?」
ラングリ−が聞く。
「えぇ。彼らの目的は世界政府を作り、世界を統一、管理することだと言っていたわ」
「・・・言っていた?スカリ−誰に会ったんだ?」
バイヤ−ズはスカリ−を見た。
「組織のメンバ−だと言う男に、さっき会ったわ。それであなたたちに彼の話が真実かどうか裏付けてもらいたいの」
「なる

ほど、やりがいがありそうだ」
ラングリ−は興味深そうに言った。
「裏の情報なら、任せろ」
フロフキ−が言う。
「えぇ。こんな危ない事・・・本当は頼みたくなかったんだけど・・・」
「・・・モルダ−が関係しているのか?」
「えぇ。多分・・・」

 
 
 

******
 
 
 
「女を殺せ」
男は鋭く言い放った。
ジェイクはその言葉に僅かに顔色を変えた。
「・・・女はまだ何も掴んではいない」
「だが、ボスの命令だ」
ジェィクは男に背を向けた。
「・・・何か不味い事でもあるのか?」
「・・・いや」
ジェイクは小さく呟いた。
 

******
 

スカリ−の部屋
PM10:27
 
「電気はつけるな」
 
部屋に入った瞬間、男の声が響いた。
スカリ−の体に緊張が走る。
暗闇の中で男が彼女に銃を向けているのに気づく。
「・・・私を殺すの?」
スカリ−はひるまず、男を見つめた。
「あぁ。命令だからな」
男は一歩スカリ−に近づいた。
「だったら、殺せばいい。躊躇わず。私が部屋に入ってきた時に引き金をひけばよかったじゃない!」
スカリ−は男を見つめた。
「・・・その前に聞きたい事がある」
「何?」
「なぜ、俺をモルダ−と呼ぶ?」
「・・・あなたがモルダ−だからよ」
「違う、俺はモルダ−じゃない、フォックス・モルダ−の写真を見たが、俺とは全く似ていなかった」
「奴らにそう思わされているのよ」
「奴ら?」
「Shadow。あなたもその組織の一員なんでしょ?」
「なぜそれを?」
「ある人物から聞いたわ。そして、モルダ−も死んだと」
「だったら、おまえの相棒は死んだんじゃないのか?」
「いいえ。死んでなんかいない」
スカリ−は強く、男を見た。
「あなたはこうして、私の前にいる」
スカリ−は瞳に涙を溜め、そして、一歩男の前に進んだ。
「例え、人格が変わっていても、あなたは、あなたよ」
そう言い、そっと男の頬に触れた。
男の心の中に何かが灯る。
「やめろ!」
男はスカリ−の手を払った。
「・・・モルダ−」
「俺をその名で呼ぶな!」
男の中で焦りが生まれる。
「さあ、殺すなら、殺して、前にも言ったでしょ・・・あなたに殺されるなら、本望だと・・・」
スカリ−は覚悟を決めたように瞳を閉じた。
 
Trrrr・・・。・Trrrrr・・・。
 
電話が鳴り響く。
 
「スカリ−、私だ。話がある。一時間後に行く」
留守電に流れる声はスキナ−からのものだった。
 
「私を殺すなら、今よ」
スカリ−は男を煽るように言った。
その言葉が尚も男を焦らす。
男はじっとスカリ−を見つめた。
そして・・・。
 
「来い」
 
スカリ−の目に目隠しをすると、男はスカリ−の手を引っ張った。
男に連れられ、スカリ−は部屋を後にした。
 
 
 
 
 
 
 

                     
                             To be continued
 
 
 
 
 
 
 
 
【後書き】
はぁぁぁ・・・書いてて、この話、疲れます(笑)
次回は、ちょっと濃いかもです(笑)←あくまでも予定
スカリ−どこに連れていかれちゃうんでしょう(笑)
 
ここまで読んで頂き、ありがとうございました。
ご意見、ご感想など頂けると嬉しいです♪
 

2001.5.5.
 
Cat
 
 
 
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