| 僕は今、オフィスにいる。 自分の部屋の次に慣れていて落ち着くオフィスのはずなのに、なぜか初めて来た他人の家のようにそわそわし、 落ち着かない。どうしてだろう。鼓動もいつもより速いような気がする。自分の足音より大きな音で素早くリズムを 刻んでいるような気さえする。 僕は部屋を歩き回ったり、椅子に座ったり、立ち止まり深呼吸してみたりと、色々気を落ち着かせることを試して みる。だが、全然効き目がないようだ。 どうしたんだろう。僕の体に何かあるのか？今は何時なんだろう。どうして僕はここにいる？ 疑問は次々と沸いてくるが、頭はその答えを見つけようとはしない。そんなことはどうでもいい。僕は密かにこれ から起こることを分かり始めていた。そしてそのことへの期待感で体が少し震えた。 どんどん気分が落ち着いてきた。僕はいつもの場所に座り、ドアを見つめた。ゆっくりとノブが回り、ドアが開く。 見覚えのある赤毛の小柄な女性が入ってきた。僕のパートナーだ。彼女はいつもの通り、少ししかめっ面で 顎をきゅっと上げている。後ろ手にドアを閉め、僕を見つめた。 ゆっくりとその顔に妖しい笑顔が広がる。蒼い瞳の中に、欲望に燃える炎を見た。僕はその瞳に飲み込まれて、 焼き尽くされてもいいと思った。 彼女はいつの間にか僕の前に立っていた。両手で頬を包み込まれ、上を向かされた。彼女の顔は、少し顔が 赤い。興奮しているんだろう。そう、そして僕もだ。この状況と、そうされているだけでものすごく興奮してきていた。 なんてことだ、彼女に頬を触れられているだけで、あそこが痛いくらい張り詰めてきている。 彼女ははちらっと下を見て笑うと、無意識だろうか、唇を舐めた。そして物欲しげに笑う。僕は叫びそうになる。 早く！早く僕に触れてくれ！、と。でもなぜか声が出ない。羞恥心なんてものは、彼女が入ってきた瞬間に消え 去っていた。僕は行動することにした。彼女の腰をぎゅっと抱き寄せると、自分からキスをと目で訴える。だが、 彼女は笑いながら声には出さず、いいえ、と口の形だけで言った。 額、鼻の頭、頬、唇の端、耳朶、首筋、とどんどん彼女の唇は下がっていく。僕はいつの間にか上半身に何も 着ていなかった。一瞬、不思議に思ったが、そんなことはどうだってよかった。今はなによりも早くこの欲望を爆発 させたかった。彼女に触れ、彼女を貫き、果ててしまいたかった。だけどどうやら、違う方法で爆発させることに なりそうだ。 彼女は僕の足の間に入り込んで、僕の体をいとおしそうに見つめている。膝をつき、見上げながら髪の毛を かき上げ、また唇を舐めた。これは癖なんだろうか。その時に、赤い舌がちらっと見えてものすごく官能的だ。 僕は思うように動かない体を何とかして屈ませて、彼女にキスした。舌を強引に捻り込ませ触れようとすると、 彼女の舌がするっと逃げる。それを追い、捕まえ絡ませた。彼女も次はそれに応えてくれ、僕は無我夢中で彼女 の口の中を貪った。 その間、彼女の手は僕の太股の上をさまよっていた。そして、じりじりとズボンのファスナーを下げる。彼女が 脱がそうとするのを僕は体を少し浮かして協力する。僕は今や、両膝の辺りにズボンをひっかけているだけだ。 なんて滑稽な姿なんだろう。それにひきかえ彼女の方は髪の毛一つ乱れてはいなかった。 その状況がより僕を高みへと押し上げているのだろうか。畜生、なんてことだ。彼女は僕の高め方をよく分かっ ている。すごくいい。さあ、もうすぐだ。 むき出しになった僕自身に彼女の細い指が絡みついて…。 僕は体中に痛みを感じて目をあけた。真っ暗で何も見えない。体をぶつけないようにそこから落ちたと思われる カウチに座った。何とか暗闇に目が慣れてきて、見慣れた自分の部屋にいることが分かった。 そして夢だったことを悟り、さっきまで体中を包み込んでいた快感が嘘のようにさーっと引いていった。ただ、 まだあそこだけはくすぶっているようだ。 おいおい、まったく…。夢を見てこれか。 僕はため息をつき少しの虚しさを感じながら、シャワーを浴びるため立ち上がった。 |
【Ｃａｔの一言】
わ−い♪いるかちゃん♪一周年のお祝いありがとう♪タイトルがなかったので、勝手につけさせてもらいました（笑）（←そして勝手にアップする人）
タイトルはこのお話を読み終わって頭に浮かんだ言葉です（笑）本当に、何が起きたの！！何て、ドキドキしながら読ませてもらいました♪
何か妙にセクシ−で・・・おぉ。１８禁だ！（←喜ぶ 笑）何て、思ったら、最後はしっかり落としてくれたのねぇぇ（笑）短編なのに妙に印象が強くてドキマギさせられてしまった（笑）
さすがいるかちゃんだわ（笑）
夢じゃなかったらどうなるか・・・そのバ−ジョンが是非♪読んでみたいわ（はあと）