警告:この作品は一部18禁が含まれる為、年齢に達しない方、またそのような描写が苦手な方は即、ウィンドウを閉じて下さい。
    一切の責任は負いません。




    気持ち〜オマケ〜



「・・・愛してる」
「私も愛してます」

互いの気持ちを伝え合ってから、一ヶ月。
マヤは真澄にあの日以来、全く会っていなかった。
まさか、あれは夢だったのでは?
と思ってしまう程、真澄から何の反応もえられない。
そして、真澄への恋心を知ってしまった彼女には日々重く、恋しさがのしかかる。

「よし、今日こそ!」
学校帰りに思い切って、真澄の元へ行く事を決意する。

「あら、マヤちゃん」
社長室がある階に着くと、丁度、水城が現れた。
「社長に何かご用?」
「・・・はい」
高鳴る胸の鼓動を抑えながら、頷く。
頬を赤くし、何だかいつもと違う様子の彼女を水城は不思議そうに見つめた。
「社長は今、外に出ているわ。そうね。後、一時間程すればお戻りになるかしら」
腕時計を見つめながら、水城が言う。
「あの、待たせて貰っていいですか?どうしても、会いたいんです!」
ただならぬ様子に、水城は彼女を応接室に通すしかなかった。


「・・・遅くなってしまったな」
予定より、二時間程、遅れて、真澄が社に戻ってきた。
「水城君、この後の予定は詰めてくれ」
社長室に戻り、忙しそうに書類を見つめる。
「えぇ。ちゃんと、調整をしておいたから、大丈夫です」
相変わらず、有能な水城の言葉にホッとする。
「そうか。で、この後は何が入っている?」
「会議が二つ入っています。資料はこちらです」
水城に会議の資料を渡され見つめる。
「では、行くか」
真澄はそう言い、一息もつかぬまま、椅子から立ち上がった。
「あっ、その前に、マヤさんが社長に面会に来ています」
水城から出た”マヤ”という言葉に資料を落としそうになる。
真澄の胸がざわめきはじめる。
「三時間前から、応接室でお待ちです」
「三時間?そんなに彼女は待っていたのか」
「どうしても、社長にお会いしたいと言っていたので、待ってもらいました」
「そうか。水城くん、悪いが、少し休憩をとりたい。会議を30分、繰り下げてくれないか?」




「しばらくだな」
いつものように、素っ気無い言い回しで、真澄に声をかけられる。
ようやく、応接室に現れた真澄に、マヤは胸がときめいた。
「お忙しい所、訪ねたりしてすみません」
恐縮したように、応える。
「で、何か用かね?」
マヤと向き合い、ソファ−に座り、真澄は煙草を一本取り出した。
以前と変わらない、真澄の態度に、マヤは不安になる。

やっぱり、あれは夢だったの?
「・・・あの、その、速水さんの顔がみたくて」
しどろもどろになりながら、素直な言葉を口にする。
「そうか。では、もう用は済んだな。悪いが、これから会議が入っていてね」
少しだけ吸った煙草の吸殻を灰皿に落とすと、真澄はソファ−から立ち上がった。
あまりにも冷たい真澄の態度に、マヤは大きなショックを受けた。
「・・・すみません。私、お邪魔でしたね」
マヤはそう言い、応接室から出て行こうとした。
「待ちたまえ」
真澄は彼女の手を掴んだ。
「君は相変わらず、人の話を最後まで聞かないな」
「えっ」
掴まれた腕から真澄の体温が伝わってくる。
「会議は30分後だ。それまでしか一緒にいられないと言おうとしたんだ」
少し、照れたように真澄が言う。
「・・・速水さん」
「・・・すまないな。こんな言い方、恋人に対してするものじゃなかったな」
華奢なマヤを抱きしめ、優しく見つめる。
「何だか、照れくさくて・・・。つい、ぶっきらぼうな言い方になってしまったんだ」
マヤは真澄から出た、”恋人”という言葉にカァ−と顔を赤くした。
一月ぶりに感じる真澄の温もりにマヤの心臓はこれ以上とない程、早く脈を打っていた。
「俺も君の顔を見たかった」
彼女を愛しむように見つめる。
そして、唇が・・・。

コンコン。

重なりそうになった瞬間にノックされる。
真澄はここが会社だと言う事を思い出し、マヤから離れた。
「社長、そろそろお時間ですが」
水城が応接室に入ってくる。
「そ、そうか。では、またな。チビちゃん」
頬をこれ以上ない程、真っ赤にした彼女に、僅かに上ずった声で、真澄は言う。
何だか、今まで感じた事のない空気が二人の間に流れているように思えた。
水城は怪訝そうに二人を見つめる。
「さて、会議に行くか」
気まずそうに真澄は応接室を出た。


「社長、まだお仕事をなさっているんですか」
夜10時を回り、水城がコ−ヒ−を持って、社長室に現れる。
「あぁ。今日中に片付けたいからな。君は先に帰りたまえ」
「・・・そんなに、仕事ぱかりしていては恋人に愛想をつかされますよ」
水城の言葉に、思わず、口にしていたコ−ヒ−を噴出しそうになる。
「な、何、を言ってるのかね」
「今日のマヤさんを見れば一目瞭然ですわ。私の目は節穴ではありませんのよ」
クスリと笑い、真澄を優しく見る。
「・・・何の事だか、さっぱりわからん」
照れたような表情を隠すために、わざとムッツリとする。
「もう少しマヤさんを大切になさらないと、どなたかに奪われてしまいますよ。せっかく手に入れた宝物。大切になさいませ」
水城はそう言うと、社長室を出た。

宝物か・・・。
だが、高校生の彼女にどう接したらいいのか・・・。

真澄は軽く頭を掻きながら、心の中の葛藤を思い浮かべた。
そう、今、真澄が普段にも増して仕事をこなしているのには訳があった。
ずっと想い焦がれていた彼女に一時でも欠かさずに会いたいのはやまやまだが・・・。
なにせ、相手はまだ高校生・・・。
しかも、彼女は今時珍しい程、純粋に育っているのである。
心が繋がれば、大人の真澄には身体の方も結ばれたいと思ってしまうのは本音だった。
まぁ、キスまではいいとしても・・・。
先日、彼女の半裸を目にしたばかりの真澄にはそこで留まる事は非常に忍耐のいる事だった。
まだ満足にデ−トもしていないのに、いきなり・・・そうなってしまいそうな自分が怖かったのである。

「・・・はぁぁ、どうしたものかな」
ため息をつき、真澄はぼんやりと窓の外を見つめた。



「遊園地にでも、行かないか」
真澄からかかってきた電話に、マヤは嬉しそうに応えた。
「本当ですか!!!わ−い!!嬉しい」
無邪気に喜ぶ、彼女に真澄も表情が緩む。
「じゃあ、日曜日に迎えに行く」
真澄はそう言い、電話を切った。



「・・・速水さん?」
マヤはいつもと違う格好の真澄に見とれた。
Tシャツにジ−パンという姿の真澄はいつもよりも砕けたように見え、若く見えた。
「・・・変か?君に合わせたつもりなんだがな」
頬を微かに赤くさせて、真澄が言う。
「いいえ。とってもステキです。何だか、違う人みたい」
見慣れない真澄の姿にマヤの脈は速くなった。


「次は、あれに乗りたい!」
遊園地に来てからのマヤのハシャギッぷりに真澄は目を見張っていた。
無邪気に笑い、落ち着きなく走り回るそんな彼女の姿はまさしく子供らしいものだった。

本当に、まだまだ子供だな・・・。
下手したら制服を脱いだ彼女は中学生に見えるのでは・・・。
という事は、俺は間違いなく保護者だな。

真澄は小さなため息をつきながら、マヤの後をついて歩いた。


「ねぇ、速水さん、次は・・・あれ?」
乗り物に夢中になって走り回っていると、気づけば、真澄の姿が見えなくなっていた。
「・・・速水さん?」
不安になりながら、回りを見渡す。
見えるのは見知らぬ人、人、人・・・。
「・・・まさか、ばくれちゃったの?」
真澄とはぐれてしまった事に、焦り出す。

「お姉ちゃん、どうしたの?」
真澄と回ったアトラクションを周り、疲れきって、木陰で休んでいると、男の子に話し掛けられた。
「・・・大切な人とはぐれちゃったみたいなの」
「じゃあ、迷子になったの?」
男の子の言葉にグサリと何かが刺さる。

”迷子”
はぁぁ・・・私、高校生になって何やってるんだろ・・・。
速水さん、私の事子供だと思ったかな・・・。

「大丈夫だよ。あそこに行けば、迎えに来てくれるよ」
泣き出してしまいそうなマヤを気遣い、5,6歳の男の子は迷子センタ−を指し示した。
「僕もお母さんとはぐれちゃったんだ。お姉ちゃん、一緒に行こうよ」
唖然としているマヤの手を引いて、男の子は歩き出した。

「・・まさか・・・な」
真澄は迷子センタ−を見つけて呟いた。
口で否定しても彼女がいるような気がした。
感じる予感を頼りに、迷子センタ−を覗いてみる。

「で、白雪姫はりんごを食べて・・・」
そこには、迷子センタ−に預けられた子供たちを相手に即席の劇をしているマヤの姿が目に入った。
子供たちは目を輝かせて聞いている。
そんなマヤの姿に真澄は優しい笑みを零した。

「わ−。お姉ちゃん、面白かった」
マヤの御伽噺が終わると、子供たちは一斉に拍手をした。
「他にも何か、話して、話して」
訴えるような純粋な眼差しで見つめられ、マヤは喜んで他の話を子供たちに聞かせた。

「あっ、ママだ!」「パパだ!」
また一人と迷子たちは迎えられ、ついにマヤ一人になった。
「ご苦労様でした」
迷子センタ−の係りに言われる。
「いえ」
マヤは小さく応えた。
「さて、私もはぐれちゃった人、探さないと」
「あら、お迎えなら随分前から来ていますよ」
マヤが迷子センタ−から出て行こうとすると、係りの人が言った。
「えっ」
「ほら、あちらに」
そう言われ、迷子センタ−の前のベンチを見ると、真澄が煙草を吸いながら、マヤを見つめていた。
「あっ!速水さん!」
マヤは嬉しそうにその名を口にした。
「・・・でも、どうして、彼が私の連れだと?」
速水の前に歩いて行く前に、ふと思った疑問を口にする。
「この仕事は長いですからね。子供を見る親の表情はわかりらますよ」
「・・・子供・・・」
マヤはその言葉に苦笑を浮べた。

私って、やっぱり、子供っぽいのかな・・・。
で、速水さんは私の親か・・・。
恋人に見えない事が何だか悲しかった。

「迷子たちのお相手は終わりかい?」
真澄の隣に座ったマヤに言う。
「来ていたなら、声かけて下さい。ずっと、不安だったんだから」
少し、いじけたように言う。
「君の演技につい声をかけそびれてね。ずっと、見せてもらったよ」
真澄の言葉に、急に恥ずかしくなる。
「・・・やだ、あれを見ていたの」
「中々面白かったよ」
クスリと笑みを浮べる。
「さて、迷子ちゃん、行こうか」
マヤをからかうように口にし、真澄はベンチから立った。
マヤはそれが何だか面白くなかった。




「ねぇ、麗。大人っぽい服を売っている所知らない?」
アパ−トに帰ると、丁度いた麗を捕まえて真剣な表情で問い詰める。
「・・・急に、どうしたんだい?」
「その、今度やるお芝居で使うから・・・」
真澄と付き合っている事はまだ誰にも言っていなかった。
何だか照れくさいのと、スキャンダルを恐れた真澄がも黙っていて欲しいと言っていたからであった。
「まぁ・・・知らない事はないけど・・・」
「本当に!」
麗の言葉にマヤは嬉しそうに彼女に抱きついた。



「今夜、お時間ありません?」
電話越しのマヤが少し照れたように言う。
「うぅぅん。そうだな。9時ぐらいには仕事が終わると思うが・・・」
「よかった。じゃあ、一緒にごはん食べませんか?」
「あぁ。構わんが」
「じゃあ、メンフィスホテルのバ−で待ってます」
一気にそう言うと、マヤは真澄の返事を聞かないうちに電話を切った。

「えっ・・メンフィスホテルのバ−?」
真澄はマヤから出たとは思えないセリフを口にした。


「お客様、何かお飲みになりますか?」
黒のドレスを身に纏、大人っぽいメ−クをしたマヤは十分に20代に見えた。
真澄を待つバ−は麗に教えて貰った場所だった。
落ち着いた照明に心地よく流れるピアノ。
窓の外からは都内の夜景を見渡す事ができた。
「えぇ−と、じゃあ。何かカクテルを」
慣れない調子で、そう頼み、マヤは真澄を待つ間、数杯のアルコ−ルを口にした。


「・・・マ・・ヤ?」
バ−に入って目に入ったのはいつもの子供っぽい彼女ではなく、イブニングドレスを着、印象的な紅いル−ジュを引いた彼女だった。
あまりにも普段とは違う彼女に胸がどぎまぎする。
何て声をかけたらいいのか、わからず、ただ、ただ、見とれていた。

「あっ、速水さん」
呆然と立ち尽くしている真澄にマヤが気づく。
いつもとは違う、落ち着いた笑みを真澄に向ける。
それだけで、身体中が熱くなり、真澄はどうかしてしまいそうだった。
「・・・遅くなってすまない」
喉から搾り出すように、言葉を発し、何とか彼女の隣に座る。
その途端に、フワッと、甘い香水が鼻を掠める。
真澄の脈拍がまた上がる。
「・・・30分の遅刻ですよ。まぁ、これで許してあげます」
そう言うと、マヤは真澄に近づき、頬にキスをした。
その感触に真澄は飛び上がりそうになる。
「・・・あなたに会いたかった・・・」
テ−ブルの下から真澄の手を握り、甘えるように頭を肩に乗せる。
その表情は、空ろで、色っぽく見えた。
「・・・一体、何があったんだ?」
今すぐにでも、彼女をどこかに閉じ込めて、抱いてしまいたい衝動に駆られる。
グッと拳を作り、真澄は必死に理性にしがみついていた。
「別に・・・。今日は、ただ、いつもより素直なだけです」
そう言い、テ−ブルの上のカクテルを口にする。
それを見て、真澄はハッとした。
「・・・君、まさか酒を飲んでいるんじゃ・・・」
「飲んでたら、いけませんか」
クスクス笑い、真澄を見る。
「やめなさい」
マヤに握られた手を払い、手に持っているカクテルを奪う。
「君はまだ未成年だぞ!」
突然、真澄に怒鳴られて、マヤは驚いたように彼を見つめる。
「・・・後、2年もすれば、私も大人です。それに、望めば好きな人とだって結婚できる年よ!」
真澄にしかれ、つい声を荒げる。
「いつまでも子供じゃないわ!」
うっすらと涙を浮かべ、真澄を見つめる。
その表情の艶かしさに、息が止まりそうになる。
「私だって、もう、大人よ・・・」
切ない瞳を浮かべ、真澄の心を悩ます。

「・・・うっ、気持ち悪い」
慣れない酒が回り出す。
マヤの顔色はみるみるうちに真っ青になった。
「ほら、みなさい」
真澄は飲み代をカウンタ−に置くと、マヤを抱き上げ、トイレに駆け込んだ。
彼女の小さな背中をさする。
「どうだ。吐きそうか?」
心配そうにマヤに声をかける。
「・・・わからない。頭がぐるぐる回る。横になりたい・・・」
マヤに言われ、真澄は部屋を取った。
幸い、ダブルベットの部屋が空いており、真澄は彼女を抱きかかえたまま、部屋に入り、ベットに寝かせた。
「う・・ん。苦しい・・服を脱がして・・・」
マヤに言われるまま真澄はドレスを脱がせようとした。
ファスナ−を開けると真っ白な肌に、誘うようなセクシ−な黒い下着が目に入る。
真澄の理性が壊れそうになる。

「ええい。俺は何を考えているんだ」
首を大きく左右に振り、下着姿のマヤに掛け布団をかける。
苦しさが抜けたのか、暫くすると寝息が聞こえた。

真澄は火照った体を冷ます為に、彼女をベットに残してシャワ−を浴びる事にした。

「う・・ん・・・」
少しして目を覚ますと、見慣れない部屋が視界に入った。
ベットから起き上がり、ぼんやりとする。
「・・・起きたみたいだな」
バスロ−ブを着た、真澄がマヤの前に現れる。
今シャワ−から出てきたばかりなのか、真澄の髪は濡れ、バスロ−ブの前は微かに肌蹴、逞しい胸が見えた。
セクシ−なその姿にマヤの身体が熱くなる。
真澄は真澄で、無防備な下着姿の彼女に落ち着かなかった。
「これを着なさい」
マヤにもう一枚のバスロ−ブを渡す。
「きゃっ」
そう言われ、自分が下着だけの姿だった事に気づく。
「君が気持ち悪いと言っていたから、脱がしただけだ。何もしていないぞ」
マヤが素早くバスロ−ブを着るのを確認すると、彼女の方を向く。
「・・・気持ち悪い?・・・そうか。私、お酒を飲んで・・・」
思い出したように呟く。
「君にはまだ酒は早い。一体、今日はどうしたんだ?いつもの君らしくないぞ」
ベットの端に座り、彼女を見つめる。
「・・・似合いませんか?お酒を飲む私は?ドレスを着る私は?」
呟くように口にする。
「あぁ。似合わないね。背伸びをしすぎるのはやめなさい」
冷たい表情を浮かべ、ハッキリと口にする。
真澄の言葉にマヤは胸が痛んだ。
泣いてはいけないと自分に言い聞かせるがポロポロと涙が彼女の頬を伝う。
「・・・何も、泣かなくても・・・」
マヤの涙に戸惑いの表情を浮かべる。
「・・・私、速水さんの横を堂々と歩けるようになりたかった。こんな子供じゃ、速水さんに申し訳ないから・・・。
今の私じゃ全然相応しくないから・・・だから・・・」
涙交じりのマヤの言葉に真澄は切なくなった。
「・・・大人になりたかった・・・。速水さんに似合うように・・・。速水さんに嫌われないように・・・」
思わず、彼女を抱きしめる。
「そんな事を考えていたのか・・・。俺はありのままの君が好きだ。確かに今日みたいに着飾った君も魅力的で
俺をどぎまぎさせたが・・・。お願いだ。そんなに急いで大人にならないでくれ。君は今のままでいいんだ。これ以上、君が魅力的になったら、俺は
君が他の男の目に触れないようにずっと閉じ込めて置かなくてはならなくなってしまう」
「・・・速水さん、こんな子供な私でも好きでいてくれるの?」
「あぁ。当たり前だ。前にも言っただろ。君を愛しているって・・・」
「でも、信じられない。速水さん、あんまり私に会ってくれなかったから・・・。速水さんがどれくらい私の事を好きでいてくれるかわからないから、不安なの。
絶対、私の方が速水さんの事を愛しているから・・・心配なの。目が覚めて、夢だったのかもしれないって、毎朝思ってしまうの・・・」

マヤ・・・。
彼女をこんなに不安にさせていたのか・・・。
俺の勝手な欲望のために・・・。

「愛してる!本当は今すぐにでも、君を抱いてしまいたい程に・・・。俺がどんなに君を愛しいるか君の身体に刻んでしまいたい程に・・・。
だが、君はまだ高校生だ・・・。まだ、少女だ・・・。きっと、まだ君には受け入れられない事だから・・・。俺は君との事を大切にしたいんだ」
苦しそうな表情を浮べる真澄にマヤの胸も愛しさで苦しくなった。
「・・・速水さんが・・・大人にして・・・」
小さな声で、マヤは恥ずかしそうに言い、真澄の背中に手を回した。
「・・・マ・・・ヤ」
その言葉に真澄の胸は大きく脈を打つ。
「・・・愛してくれてるんでしょ・・・だったら、怖くない。愛する人がしてくれる事なら、何でも受け入れられる・・・不安な気持ちを消してしまいたいの・・・お願い・・・」
切実な気持ちを口にするマヤがこの上なく愛しかった。
愛しい想いが身体中を突き抜ける。
「・・・本当に・・いいのか・・・」
意志を確認するように口にする。
マヤは迷いのない瞳で真澄を見つめ、頷いた。
それを合図に真澄は深いキスを彼女に注いだ。
ゆっくりと彼女の体を解きほぐすように、愛撫を重ねていく・・・。
唇で、指で小さな身体を探る。
「・・あっ」
ブラジャ−を外し、真澄がマヤの胸の蕾を軽く噛むと、小さなため息を口にする。
必死に真澄にしがみつき、遠のく意識をつなげる。
身体中が溶けるような感覚に唇を噛み耐える。
「・・・出したかったら、声をあげていいんだよ」
必死で声を噛み殺しているマヤに優しく囁く。
「えっ・・・だって、恥ずかしい・・・から」
マヤの言葉に小さく笑う。
「じゃあ、これで、どうかな」
そう言うと、マヤの足を広げさせ、ショ−ツの中に手をいれる。
「・・・はっ・・・あっっ」
真澄が彼女の蕾に触れた瞬間、堪らず声を漏らす。
その声に真澄の身体が熱くなる。
身につけているバスロ−ブを脱ぎ、彼女と身体を密着させる。
マヤの太腿の部分にもう彼女を求める姿になっている真澄自身が触れる。
未知の感覚に、マヤは戸惑いを感じ、不安そうに真澄を見る。
「・・・大丈夫、まだ入れない・・・」
そう言うと、マヤの足からショ−ツを脱がせ、僅かに潤う部分に唇を寄せる。
「あぁぁっ」
生暖かく湿ったものがマヤの下半身を舐めていく。
その感覚に驚き、マヤは足を閉じようとする。
真澄はそれを許さず、尚も彼女の脚を広げた。
「・・・やっ、やめて・・・おかしくなる」
よがり声を上げ、必死に訴える。
「・・・君をもっと狂わせたい・・・」
舌と指を使い、容赦なく責めていく。
身体中があつくなり、下半身が痺れ出す。
信じられないような声をあげ、知らずのうちに脚を広げていく。
「・・・あっ!」
真澄が膣に指を入ると痛そうに声をあげる。
「・・・痛いか?」
心配するように聞く。
「・・・少し・・・でも・・・変な感じなの・・・痛いんだけど・・・他にも・・・感じる・・」
途切れ、途切れに恥ずかしそうに言う。
マヤが感じている事を知ると、愛液を混ぜ、膣を責めていく。
その度に彼女の腰が震える。
指を二本程、飲み込まれるようになると、真澄は引き抜き、いいよ、自分の腰を近づける。
「・・・入れるぞ・・・」
真澄の言葉にマヤはコクンと頷く。
次の瞬間、今まで一番強い感覚が身体中を駆け巡る。
それは、痛みと、甘い痺れが混じったものだった。
「・・・あっ」
辛そうに彼女が声をあげる。
真澄はまだ先だけしか入れていなかった。

ここで、やめるか・・・。
辛そうな彼女を見つめ、腰を引く。
下半身に一瞬感じた違和感がなくなり、マヤは不思議そうに真澄を見つめた。
「・・・もう、終わったの?」
「いや。全部は入れていない・・・。これ以上は君が辛そうだから・・・」
彼女の髪を優しく撫でながら言う。
「・・・大丈夫。好きな人がする事なら受け入れられるって言ったでしょ」
健気な彼女の言葉に胸がきゅんとする。
「・・・マヤ・・・」
「お願い、あなたと一つにして・・・」
そう言い、迷わずに硬いままの真澄に触れる。
「・・・マ・・ヤ・・」
潤んだ瞳で彼女を見つめる。
「・・・いくぞ」
真澄は再び、腰と腰を重ね、彼女の中に入る。
さっきよりも愛液が増し、マヤの中は熱くなっていた。
最愛の人の中に入る快感に、一気に彼女の最奥まで貫く。
「・・・あっっ!」
マヤはその瞬間、しがみつく真澄の背中に爪を立てた。
強い痛みが下半身を支配し、涙を浮べる。
「・・・痛いか?」
心配そうな真澄に首を左右に振り、微笑む。
「・・・少し、我慢してくれ」
そう言うと、真澄はゆっくりと腰を動かし始めた。
彼女の中で動けば、動く程、内壁が真澄を締め上げ、真澄を快楽の海へと導いていく。
そして、それはマヤにも広がり、痛みの代わりに甘い衝撃が彼女を支配していく。

「・・うんっ・・・あぁぁっっ! 」
二人同時に声をあげ、大きさを増した真澄が彼女の中へ注ぎ込み、ベットに倒れこむ。
甘い気だるさが二人を包む。
まだマヤの中にある真澄が脈をうつ。
身体が重なり合っている事の安心感と、快楽に二人はそのまま眠りについた。



「・・・う・・ん」
朝日が昇る頃、意識を取り戻したマヤは下半身に違和感を感じた。
目をあけると、しっかりと自分を抱きしめている真澄の寝顔が見えた。
ハッとし起き上がるとマヤの中に入っていた真澄がだらりと抜ける。
「・・あっ」
その瞬間、思わず声をあげる。
「・・・もう、朝か?」
戸惑い、真っ赤になっているマヤに真澄が眠たそうに言う。
「・・・速水さん・・一体・・・これは?」
「・・・覚えてないのか?」
真澄に言われ、昨日の記憶を辿る。

バ−でお酒を飲んで、速水さんに会って、気持ち悪くなって・・・それから・・・。
そこまで、思い出すと、マヤは下半身の不思議な感覚に真澄に抱かれた事を思い出した。
遠慮なく声をあげていた昨日の自分にカァ−と全身が真っ赤になる。
「・・・マヤ、思い出したようだね」
甘えたように真澄が彼女の体を抱きしめる。
「・・・あの、私、速水さんと・・・その・・・」
「乱れた君もステキだったよ」
彼女をからかうように言う。
また、その言葉にゆでダコのように赤くなる。
「・・・かわいいな。君は・・・」
堪らず真澄は彼女の頬に音を立ててキスをする。
「・・・からかわないで下さい・・・」
マヤは恥ずかしくて、真澄をまともに見られなかった。
「・・・顔、洗ってきます」
そう言い、バスロ−ブを着ると、ベットから立ち上がる。
その瞬間、ツ−とマヤの太腿に何かが伝う。
「・・・あっ」
驚き、声をあげる。
昨日愛し合った印がそこに流れていた。
真澄は立ち止まったマヤが何に驚いているのかを察しると、あっという間に抱きしめて、マヤのバスロ−ブを剥ぎ取った。
「・・・嫌、見ないで・・・恥ずかしい」
真澄がマヤの腰を抱き寄せ、太腿を伝うものに触れる。
「・・・どうして?君と俺の愛し合った印だろ?」
嬉しそうにその部分を見つめると、太腿に唇を這わせ、あっという間に、マヤの下半身の蕾を口に含み指で花びらを広げていくる。
「・・・まだ濡れてる。俺がいた場所だ」
「あっっ」
真澄の指が入ると、立っていられず、マヤはベットに倒れた。
愛し合った印を辿るように、執拗な愛撫を繰り返す。
「・・・やっ、やめて・・・下さい・・・また、おかしく・・・なる」
昨日の余韻が残る体はより一層感じやすくなっていた。
言葉とは裏腹にマヤの愛液が凄い勢いで増える。
真澄はそれを丹念に舐めていた。
「やめていいのか?」
マヤがどうしようもなく感じているのを知ると、技と愛撫をやめ、そんな事を聞く。
下半身は一度知ってしまった快楽に真澄が入ってくる事を求めていた。
「・・・意地悪・・・」
小さな声で呟き、自分をこんなにした真澄を恨めしそうに見る。
「知らなかったのか?俺は昔から君をいじめるのが好きだったんだぞ」
悪戯っぽい表情を浮べて、言い、また指でマヤの中を愛撫する。
その感覚に益々真澄が欲しくて、欲しくて・・・知らずのうちに脚を広げてしまう。
「・・・お願い」
恥ずかしそうに言うマヤに真澄はニヤリと笑みを浮かべ、腰を重ねた。
初めて入った時とは違い、導かれるようにピタリとマヤの中に真澄が入る。
その瞬間も身体を大きく弓なりにし、マヤは声を上げた。
今感じるのは痛みではなく、快楽だけだった。
マヤは愛する人と一つになる事がこれほど、気持ちよくて、幸せな事だと知った。
二人で絶頂を目指し、幾度も幾度も上り詰める。
その度に真澄は技と、腰の動きを止め、焦らす。
そんな風にして二人は時間を忘れて抱き合っていた。



「はぁぁ、一体、今何時なんだろ」
服を身に付け、部屋を出る準備をしたマヤが口にする。
「えっ・・・あぁ、朝の7時くらいかな」
真澄はス−ツを隙なく着こなし腕時計を見た。
「・・・速水さん、社長なのに無断で仕事休んでいいんですか?」
30時間以上ベットで身体を繋げていた為、真澄はとうとう、会社に何の連絡も入れず、挙句に携帯の電源まで切っていた。
マヤの言葉に水城の顔が浮かぶ。
「俺の会社だ。偶には無断で休んだって構わないさ。仕事なんかよりも君とベットにいる方が俺は楽しい」
真澄の言葉に思わず頬を赤くする。
この30時間睡眠を削ってありとあらゆる愛され方で身体を重ね、マヤの身体の感覚は麻痺していた。
「・・・それで、チビちゃん、大人になれたかな?」
意味深な瞳でマヤを見つめる。
その言葉に火が出そうな程赤くなる。
そんなマヤに真澄はまた胸がつまる程の想いにかられる。
「・・・あぁ。何だか、このまま君を帰したくなくなってきた・・・」
ぎゅっとマヤを抱きしめる。
「・・駄目ですよ。これ以上されたら、学校に行けなくなります」
慌てて、マヤは真澄から離れようと、腕の中でジタバタとする。
「それに、速水さんも会社があるでしょ」
必死に真澄から逃れようとするマヤが愛しくて、かわいくて仕方がない。
「・・・決めた。後、もう一日、泊まろう。君も一日ぐらい休んだって大丈夫だよ」
「えっ・・・」
真澄の言葉に血の気がひいていく。
「あの、でも、テストが近いし・・・ね」
思いつく限りの理由を口にする。
「勉強くらいベットの中で俺が見てやるよ」
そう言うと、マヤを抱え上げ、ベットに向かう。
「えぇ・・ちょっと、速水さ−−−ん!!」

そして、マヤは嫌という程、大人への階段を登らされるのであった。






                               THE END


【後書き】
真澄様、完全に犯罪者です(爆)今回は、真澄様が後半暴走してしまいました(笑)
全く、アダルトティストなんて考えていなかったのに・・・。ベットになると、真澄様が頑張ってしまう(笑)
お子様なCatはただ、真澄様に踊らされて書いただけです←言い訳

ここまで、読んでくれた方、ありがとうございました♪


2001.9.13.
Cat



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