君に薔薇を・・・。






「北島マヤが亡くなりました」

その一言が突然、真澄の人生を凍りつかせた。
あまりの事で信じられない。
これが悪い夢のように思える。
真澄は何も言葉が出てこなかった。

そして・・・。

彼は棺の中に眠るマヤを目にし、これが夢ではない事を実感した。
顔色は青白く、その表情は安らかだった。
涙が溢れてくる。
大勢の弔問客がいようと、もう関係ない。
真澄は棺にしがみつくようにして泣いていた。
そこにいるのは大都芸能の速水真澄ではなく、愛する者を失ったただの男だった。
声を殺す事なく、彼の声は響く。

「・・・真澄様・・・」

彼の妻は夫のあまりの姿に言葉がなかった。
結婚してから、いや、今まで付き合ってきてから、こんなに感情に溺れる彼は見た事はなかった。
改めて北島マヤへの深い愛を知る。
彼が誰を愛しているから、嫌でもわかってしまう。
周りにいる者も異常な程の真澄の姿に何かを察し始める。
そこにあるのはただの事務所の社長と女優だけだという関係では言い尽くせなかった。
速水の姿はあまりにも悲痛で周りにいる者は彼に言葉をかける事も、棺から引き離す事もできなかった。


それから一月・・・。

彼の生活は表面上は何も変わらずに過ぎていく。
しかし、その表情は重い。
今でも死んでしまうのではないかという程に・・・。
誰に対しても心を見せず、マヤの死とともに、彼も死んでしまったようだ。
ここにいるのは生きる屍。
瞳には何の生気も感じられない。
ただ、淡々と過ごしていく日常。
そして、仕事が終われば、誰も寄せ付けず、一人で酒を呷り、渇く事のない涙を流し続けた。

速水は結局、最後の最後までマヤに想いを告げられなかった。
紅天女が彼女に決まった時、彼は初めて自分の手で紫の薔薇を贈り届けた。
しかし、それは紫の薔薇の人として彼女との別れでもあった。
真澄は喜ぶ、彼女にもう薔薇を贈る事はできないと告げた。


「・・・わかってます。いいんです」

真澄の言葉に涙を浮かべるマヤ。
彼女は薔薇をそっと化粧台の上に置くと、彼に歩み寄った。
試演直後の彼女はまだ衣装を着たままだった。
楽屋には彼と彼女の二人きり。
マヤはそっと彼の背中に腕を伸ばし、胸に顔を埋めた。

「・・・少し、このままで・・・」
消えそうな程、小さな声で呟く。
彼女の柔らかな香りがする。
小さな体からは温もりを感じる。
華奢な彼女の体を抱きしめてしまいたかった。
そして、一言”愛している”そう告げられたらどんなにいいか・・・。

しかし、彼には彼女に何もしてやる事ができない。
鷹宮紫織との結婚から決して逃れる事はできなかった。
この結婚には真澄の個人的な感情なんてものは一切関係がない。
会社の利益と利益だけを考えた政略結婚。
彼が速水英介の養子になった日から自分の思う通りに人生を生きる事は許されなかった。

「・・・どうした?ちびちゃん。俺なんかに抱きついて」
理性を振り絞り、いつもと変わらぬ態度をとる。
一瞬、彼女の瞳が寂しそうに見えた。
「・・・速水さん、私・・・」
真澄に腕を回したまま、マヤは彼を見上げた。
二人の視線が重なる。
胸に熱い想いがこもる。

”好きだ・・・”

気を抜けばそんな言葉が出てしまいそうになる。
真澄はぐっと、拳を握り締めた。

「・・・さぁ、そろそろ君も着替えて記者会見に出なければならないだろう」
身も千切れてしまいそうな想いで彼女から自分を引き離す。
「俺も行かないとな・・・」
そう口にし、彼女に背を向ける。
「じゃあ、またな。ちびちゃ・・・」
言い終わらないうちに背中に彼女の温もりを感じた。
とても小さな温もり。
彼のお腹の辺りに華奢な腕がきつく巻かれていた。
「・・・あなたが結婚してしまう事も、私の事を子供にしかみていない事も知っています」
その声には僅かに涙が混じっていた。
「あなたにとって私はただの女優、商品でしかない事も知っています。でも・・それでも・・私は・・・」
彼女の声が消えそうな程小さくなる。

「・・・あなたが・・・好き・・・」

信じられない言葉に真澄は大きく瞳を見開いた。
いや、薄々は感じていたのかもしれない。
試演の舞台から時々恋に焦がれた瞳で彼を見つめた彼女からは痛い程の恋心が伝わったきた。
それもただの役だとは思えない程のものだった。
その度に彼の心はかき乱され、舞台の上まで行って彼女をさらってしまいたい衝動に何度も駆られた。
舞台が終わって、紫の薔薇を手にした時に、幾度も自分に囁いた。

あれはただの演技だ・・・。俺へ向けたものではない。

彼女への恋心をやっとの思いで仕舞いこみ、彼は彼女の楽屋のドアを叩いたのだった。
紫の薔薇を自らの手で贈る事は結婚前の彼に許された唯一の行為だった。
同時に彼女への恋の終焉でもあった。

それが、今になって・・・最後の最後に、まさかマヤからそんな言葉を聞けようとは・・・。
恋するままに、愛するままにどんなに抱きしめてしまいたいか。
許されるのなら、その唇を奪って、小さな体を彼のものにしてしまいたかった。

「・・・ごめんなさい。迷惑ですよね。こんな事・・・。でも、もう気持ちを抑えられなくて・・・」
何も言わない彼にマヤは不安そうに言葉をかけた。
「・・・忘れて下さい。あなたを困らせるつもりで言ったんじゃないんです」
そう言い、彼女は彼に巻きつけた腕を放した。
「・・・マヤ・・・」
真澄は彼女を振り返った。
思った通り、彼女は泣いている。
真澄の視線に気づくと、彼女は指で涙を拭い、無理に笑顔を作ろうとする。
その姿が何とも痛々しく真澄の胸に響く。
ここで、彼女を抱きしめるべきだと思うが、そんな事彼にはできない。
してはならない。
彼女を思うなら、自分も同じ想いだという事を告げてはならない。
彼には彼女を幸せにしてやる事はできないのだから・・・。
一緒になる事は許されないのだから・・・。

「・・・化粧直していきなさい。泣いたのがわからないように」
彼女の言葉には答えずに代わりに温度のない言葉を告げ、真澄は彼女の楽屋から出た。

一週間後、真澄は紫織と結婚した。
紅天女は大都で上演する事になった。
彼女は驚いた事に上演権を真澄に差し出したのだった。

「今まで速水さんに支えてもらったから。速水さんからの紫の薔薇がなかったら、私、紅天女になんかなれなかった。だから・・・」
悲し気な瞳で彼女は真澄を見つめていた。
女優としてだけでも、彼の側にいたいという想いがあった。
だから、大都と契約を結んだ。
彼が必要としてくれるなら何でもよかった。
紅天女の為に利用されてもいいと思えた。

「・・・だから、受け取って下さい」
微笑みを浮かべ、彼に上演権の証書を渡す。
真澄はどうしたらいいのかわからなかった。
確かに喉から手が出る程それは欲しいものだった。
長年、この為に時間を割いてきた。

しかし、マヤの想いを知ってしまった以上、素直に受け取る訳にはいかない。
自分は紅天女の上演権を持つ資格なんてないとさえ思えた。
彼の存在は何よりも彼女を苦しめてしまうものだった。
もし、上演権を受け取ってしまえば、二人は永遠に付き合っていかなくてはならない。
今の真澄が彼女の為にできるのは極力、彼女に会わない事、同じ気持ちである事を悟らせてはならない事だった。

「・・・悪いが、受け取る訳にはいかない。俺は大都でさえ上演できればいいんだ。紅天女である君が大都で上演する事を許してくれた。
それだけで十分だ。権利書までは望まない」
真澄の言葉に彼女が傷つくのがわかる。
「・・・どうして?私から権利書を貰うのが迷惑ですか?あなたの事を好きだと言ってしまったから・・・。
権利書を受け取れば、私とあなたは仕事上では離れられない関係になってしまうから?」
真澄の考えを読むように口にする。
「・・・そうだ。例え仕事上だと言っても、君の気持ちを知ってしまった以上、君と関わるのは俺には迷惑なんだ」
冷たい表情を作る。
もう、何年もしてきた事なのに、胸が痛い。
本心とは反対の事を口にするのが辛い。
「・・・想っているだけでも、駄目ですか?何も望みません。あなたを想う事以外・・・それでも、私から上演権は受け取れないんですか?」
今にも泣き出してしまいそうな瞳を向ける。
その表情に言葉に胸をギュッと掴まれる。
「・・・悪いがそれでも、迷惑なんだ。俺は結婚している」
応接セットのソファ−から立ち上がり、彼女に背を向けるように窓の外を見つめる。
もう、真澄にはこれ以上彼女を目にして正気でいられる自信がなかった。
喉の所まで”好き””愛している”といてう言葉がせまってきている。
呼吸をするのも苦しい程、愛しさが体中に溢れる。
「・・・そろそろ、会議の時間なんだ。失礼する」
机の上の書類を手にすると、真澄は彼女から逃げるように社長室を出た。


その日からマヤは真澄に屈託のない笑顔を見せる事も、感情を見せる事もなくなった。
あるのは女優としての立場を考えた表情。
素っ気無い言葉・・・。
真澄とマヤの関係は所属事務所の社長とその女優という関係以上のものになる事は決してなかった。
マヤは着々と女優としての地位を固めていった。
真澄にできるのはそれを傍らからそっと見つめている事だけ・・・。
もう、昔のように紫の薔薇を贈る事もない。
そして、結婚生活は何よりも味気のないものだった。
真澄にとって妻がマヤ以外なら誰でも一緒だった。
紫織に何どとなく、愛して欲しい。自分の方を向いて欲しいとせまられたが、彼の態度は変わらなかった。
彼女に一度も触れる事なく、形だけの夫婦として過ごした。
そのうち、紫織も諦めたように何も言わなくなった。

ある日、取引先との昼食会で立ち寄ったホテルの廊下でマヤと出くわす。
彼女は純白のウェディングドレスを着ていた。
手にはピンク色の薔薇のブ−ケを持っている。
「・・・あっ、速水社長」
彼女は決して昔のように”速水さん”とは彼の事を呼ばなくなった。
たったそれだけの事に距離を感じてしまう。
自分がそうしむけた事なのに、寂しくて仕方がない。
「やあ、北島くん」
真澄ももう”ちびちゃん”とは口にしなかった。
「それは仕事かね?」
ドレス姿の彼女に問い掛けるような視線を向ける。
「はい。今、ここのホテルのチャペルでドラマの撮影をしているんです」
ウェディングドレスを着た彼女はとても輝いてみえた。
真澄の胸をざわつかせる。
「・・・どうしたんですか?じっと人の事を見て」
真澄が何も言わずに見つめるものだから、何だかマヤは照れくさい。
「・・・いや、綺麗だなと思って」
彼女の美しさについ本音が零れる。
「・・えっ・・・」
驚いたように彼を見つめる。
「・・・何でもない。ドラマの撮影頑張りたまえ」
自分の言葉にハッとし、真澄はいつもの社長の顔を作ると、彼女の前を後にした。


その日は一日中彼女のウェデイングドレス姿が頭から離れなかった。
どんなにドラマではなく、真澄の為に着て欲しいと願うか・・・。

気づけば、いつもより多く酒を飲んでいた。
ここは馴染みのBar。
真澄は仕事が終わるとほとんど日課のように来ていた。
どうしても家には帰る気がしなかった。

「・・・速水さん・・・」
驚いたような声がする。
「・・・えっ」
声のした方を向くと、彼女がいた。
「・・・やあ、ちびちゃん、今日はよく会うな・・・」
無意識に彼女の事を”北島くん”ではなく”ちびちゃん”と呼ぶ。
マヤの表情が一瞬、嬉しそうな笑みを浮かべる。
「・・・久しぶりに聞きました。それ」
女優の表情ではなく北島マヤとして彼に話し掛ける。
「・・・えっ?何がだ?」
彼の問いにクスリと笑う。
「・・”ちびちゃん”です」
マヤに言われてハッとするが、今は自分を作る気にもなれなかった。
「・・・よかったら、一緒に飲まないか?」
自然とそんな言葉が出てくる。
マヤは考えるように真澄をじっと見つめた。
「でも、あの・・・速水さんのご迷惑じゃ・・・」
おどおどと昔の彼女のような態度で言う。
何だかその姿が可愛いくて、つい優しい笑みを浮かべる。
「迷惑だなんて・・・。紅天女様と酒が飲めるなんて光栄だよ」
クスクスと打ち解けたような真澄の表情に、マヤの頬は僅かに赤くなった。
「・・・じゃあ、ご一緒させてもらいます」

二人は今までの距離を埋めるように話し始めた。
話題は芝居、仕事、最近観た映画や本、人生の事についてだったりした。
互いに自然と笑顔になる。
何の飾りもいらず素直になれた。
真澄は久しぶりに満ち足りた気持ちだった。

「・・・そういえば、ピンクの薔薇ってどういう意味か知っていますか?」
何かを思い出したようにマヤが口にする。
「・・・ピンクの薔薇・・・今日、君がブ−ケにして持っていたやつか?」
昼間の彼女を思い浮かべる。
それだけで、動悸が早くなるようだった。
「・・・はい・・・」
カクテルを一口飲み頷く。
「・・・う・・ん。ピンクの薔薇か・・・」
真澄は考えるようにブランデ−の入ったグラスを揺らした。
「・・・駄目だ。出てこないな」
ギブアップというように隣の彼女を見つめる。

「・・・あなたに愛を誓います。生涯あなただけを愛する事を・・・」

想いの篭った眼差しを真澄に向ける。
言葉に瞳に体中が熱くなる。
愛しさが全身を駆け巡る。
今すぐにでも彼女をどこかに閉じ込めて自分だけのものにしてしまいたかった。
「・・・マヤ・・・」
理性のタガが音を立てて崩れはじめる。

もう耐えられない!これ以上自分の想いに嘘をつき通すなんて・・・。

「・・・これが、ピンクの薔薇の花言葉です」
真澄の視線から逃れるように俯き、グラスを見つめる。
「・・・ちょっと、酔ったみたい。私、余計な事口にしましたね」
そう言い、彼女はカウンタ−の席から立ち上がろうとした。
真澄は咄嗟に彼女の腕を掴んでいた。
「・・・速水・・さん・・・」
真澄は自分でもどうしてマヤの手を掴んだのかわからなかった。
ただ、ずっと、彼女と一緒にいたかった。
ここで別れるなんて嫌だった。
「・・・もう少し・・・いてくれないか・・・」
自分でもそんな言葉口にするなんて信じられない。
あれ程、彼女とは距離をとるようにしていたのに。
「・・・君といたいんだ・・・」
腕を掴む手に力がこもる。
「・・・いいんですか。そんな事私に言って・・・。私、これ以上、速水さんと一緒にいると困らせるような事しますよ」
動揺を隠すようにマヤは笑った。
「・・・かまわない・・・」
熱っぽい声でそう告げ、真澄は彼女を引き寄せ、唇を奪った。
甘く吸い付くような唇に胸がいっぱいになる。

二人はその夜、ベットを共にした。

言葉はなく、互いの体と体を絡ませていく。
マヤは何度も真澄の腕の中で声を上げた。
真澄は力の限り、彼女を抱いた。
自分を刻み付けるように何度も、何度も・・・。
幾度も唇を重ねこれ以上ない程、体を密着させる。
抱き合う度に”愛している”という想いが悲鳴を上げて体中から声をあげていた。

そして翌日、彼女は帰らぬ人となった。
突然の交通事故でマヤは生涯を閉じたのだった。


「・・・マヤ・・・」

真澄は毎日のように彼女の墓を訪れた。
じっと墓石の前に佇む。
言葉はなく、見つめていた。

こんなに早く逝ってしまうなんて・・・。
どうして彼女に自分の気持ちを伝えなかったのか・・・。
どうして”愛している”と言ってやれなかったのか・・・。
悔やんでも悔やみきれない。

そもそも、結婚した事が全ての間違いだったのだ。
真澄はようやく、自分の犯した罪の大きさに気づいた。
力なく、墓石の前に膝をつき、涙を募らせる。
拭う事もなく、ただ、ただ感情に任せて泣いていた。



「・・・離婚して欲しい・・・」

屋敷に戻ると開口一に真澄は紫織に告げた。
唐突な言葉に紫織はただ、じっと目の前の夫を見つめていた。
「・・・結婚したい女性がいる」
真澄はそう口にし、自分の分の署名を済ませた離婚届を差し出した。
「結婚?」
紫織の瞳が険しく真澄を見る。
「あぁ。そうだ。君じゃない。俺が結婚したい女性は北島マヤだ」
真澄の言葉にとうとう彼がどうかしてしまったのかと思う。
「でも、彼女は・・・」
「彼女はもうこの世にはいない。でも、俺が妻としたいのは彼女だけだ。今日、弁護士と相談をしてきた。マヤと結婚する事、君と離婚する事を・・・。
慰謝料は君の望むだけやろう。だから、俺を自由にしてくれないか」
真澄の瞳には涙の跡が薄っすらと見える。
マヤが死んでから毎晩、彼が泣いていた事は知っていた。
「・・頼む。俺の一生の願いだ」
深く頭を下げる。
彼と結婚してから3年、真澄が紫織に頭を下げた事はこれが初めてだった。

「・・わかりました。あなたのしたいようにして下さい・・・」
紫織は初めて大人の女性として振舞えた。




「・・・マヤ、これで俺たちは一緒だ・・・」

マヤとの婚姻届を役所に出した帰り、彼女の墓を訪れる。
彼女の骨壷は速水家の墓に移される事になった。

「・・・君を生涯愛する事を誓うよ・・・」

手に抱えた淡いピンク色の薔薇の花束を墓石の前に置く。
真澄の瞳にはいつか見たウェデイングドレス姿の彼女が写っていた。
その表情はとても幸せそうな笑みを浮かべていた。
マヤと結婚する事は周りから反対をされたが、彼は一歩も譲らなかった。
強い信念に基づいて彼はようやく愛する者を妻に迎い入れる事ができた。
誰に何と言われようと、彼女とやっと一緒になる事ができて、真澄は幸せだった。
例え、もう肉体は朽ち果てていようと・・・。
抱きしめる事も、唇を重ねる事ができなくても・・・。

「・・・マヤ、もう君とは離れられない・・・。俺が生きている限り君は俺の妻だ。いや、この命が亡くなろうと俺たちは一緒だ」
真澄の頬に幾筋もの涙が伝う。
それがようやく一緒になれた幸せの涙なのか、ここにマヤがいない事への涙なのか真澄にはわからなかった。
ただ、天を仰いで彼女を想う。
雲一つない快晴の青空はまるで、彼女が笑っているように思えた。

「速水さん」
屈託のない笑顔で彼女がそう呼んだ気がした。






The End




【後書き】
マヤちゃんが死んでしまったバ−ジョンが読みたいと言われ、書いてみましたが・・・。
う・・ん。悲しみに荒れ狂う真澄様を書く事ができませんでした(反省)

ここまでお付き合い頂きありがとうございました。

2002.1.20.
Cat






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