===== 階段♪ =====
AUTHOR mikan







 カツン、カツン、カツン…

誰もいない階段室で、一人、上を目指して上り続ける男がいた。

「…さすがに疲れるな…」

最近中年太りが気になり始めた真澄だ(笑)
最上階にある社長室を目指して、ひたすら階段を上り続けていた。

「階段を上るだけで、こんなに汗をかくとはな…」

シャツは既にぐっしょりだ。
まだ半分の階しか上がっていないのに…

「…マヤと約束した手前、エレベーターを使うわけにはいかんからな…」

そう呟くと再び階段を上り始めた。

実は昨日、マヤとこんな約束を交わしていたのだ…



+++



「ねぇ、速水さん。最近太ってません?」

「えっ…」(なっ、何を突然…っ!?笑)

マヤのストレートな一言に、ショックを隠しきれない真澄。

「速水さんって、前はもっとスマートなイメージだったんだけどなぁ…。
 最近、ちゃんと運動してます??
 社長さんってあんまり動かなそうだか、きちんと運動したほうがいいですよー?」


まったく悪気はないマヤだが、
その言葉は真澄の心にグサリと突き刺さる。(笑)

「…そうか?…確かに運動らしい運動はしてないが…」

「それじゃ、明日から会社では階段を使って、
上り下りしてみてください♪」

「おいおい…、オレの部屋は最上階にあるんだぞ?
 いくらなんでも階段はムリだろう?」(苦笑)

「あら、もしエレベーターが動かなくなったらどうするんですか!?
階段を使うしかないじゃないですか♪
今から慣れておけば、災害時とかにきっと役立ちますよー♪」

「そ、それはそうだが…」

「じゃ、決まりですね♪
 明日は会社では階段を使用すること♪
 約束ですよっ? 破ったら針千本飲ませますからね♪」

と行って、小指を差し出すマヤ。

(まいったな…
 …でも、一日ぐらいならいいか…)

マヤの勢いに押され、ついつい指切りをしてしまう真澄であった。



+++



「やれやれ…階段がこんなにキツイとはな…」

やっとあと3階、というところまで上ってきた真澄。
もう膝がガクガクだ。(笑)

「…いっそこのまま…今日は休んでしまうか…?」

などと、弱音を吐いてしまった自分に、
思わずフッと苦笑する真澄。

と、

次の瞬間、上から声が。

「ダメですよ! 休むなんて!」

驚いて見上げると、そこにマヤがいた。

「マヤ…っ!」

「おつかれさまです、速水さん♪
 ちゃんと約束、守ってくれたんですね!」

どうやら真澄が上がって来るのを、待っていたらしい。

「あぁ、オレは約束を守る男だからな…」

その言葉に、マヤも真澄も
フッと笑ってしまう。(笑)

「あと少しですよ♪がんばって、速水さん♪」

最上階から優しく見守ってくれるマヤ。



ゴールは目前。

マヤも目前。




たまには…

こういうのもいいか…



額から流れる汗を拭きつつ、
マヤに向かって一歩一歩踏み出す。



今度はマヤと一緒に上ってみよう…

喜びも、苦しみも…

これからは共に味わっていく二人なんだから…



そんなことを思い、
マヤに向かって不適な笑みを見せる真澄であった♪(笑)


(おわり♪)

========================== 2004.02.17 mikan

Catさん、50万Hitおめでとうございます〜♪(*^-^*)
更なる上を目指して、がんばってくださいね♪
ということで、こんなお話を送らせていただきます♪(笑)

階段をひたすら上る速水さん♪
42巻ではもうちょっとスマートになっていたらいいなぁ〜
なんていう願望も込めて書いてみました(笑)
それにしても、大都芸能は何階建てのビルなんでしょうね(笑)

読んでくださってありがとうございました♪(^o^)



【Catの一言】
50万Hit記念にmikanさんから頂きました〜♪本当にありがとうございます。
マヤちゃんの「太った」の一言に思わず、速水さんの白目が浮かびました(笑)
速水さんの階段登り何だか新鮮でした(^^)


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