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飴あげる♪
AUTHOR mikan
涼ちゃん、啓ちゃんにくっついて、ファミレスにやってきた。
お友達の史浩(ふみひろ)さんと打ち合わせがあるらしい。
史浩さんとは何回か会っているからいいだろう、ということで
無理言って、連れて来てもらっちゃった。
なんか、涼ちゃんのそばにいたいんだよね・・・
とりあえず、皆の話の邪魔にならないように、
静かに紅茶を飲んでいる。
そういうば、最近、涼ちゃんに意地悪されてばかりだなぁ・・・
たまには涼ちゃんを困らせてみたいよねぇ・・・
そんなことを考えながら、ぼんやりとティーカップを見つめている。
「少し顔色が悪いぞ、涼介。大丈夫か?」
ふと、心配そうに言う史浩さんの声が聞こえた。
「あぁ、少し疲れてるだけさ。心配するな。」
涼ちゃんが言ったその言葉に、あることを思いつく。
そうだ♪
「あっ、疲れてるときは甘いもの食べるといいよ!
飴あるから、あげるね。
と言って、すかさずバッグから飴を取り出す。
彼に見られないように飴を持ち、
はいっ、と言って、ちょっと強引に涼ちゃんの口の中に放り込む。
んっ?
涼ちゃんの顔が少し歪む。
ふふ・・・
罠にかかったね・・・
涼ちゃんにあげた飴は、大玉サイズ。
しゃべるのにも、ちょっと苦労するサイズ。
最近、涼ちゃんに意地悪されてばかりいたから、その仕返しだよ♪
と、ニヤニヤと笑いながら、涼ちゃんの顔を見る。
・・・・・
もごもごとする口を押さえ、どうするものかと考えてるのがわかる。
「で、こんどの遠征先はどこにするんだ、涼介?」
史浩さんの問いに、口に手をあてたまま無言でいる涼ちゃん。
そうだろうね〜
あの飴食べてたら、まともに話せないよね〜♪
そんな、ちょっと困ってる涼ちゃんを見るのが、
なんだか楽しくって、ますます顔が笑ってしまう。
まいったな・・・
捨てたら怒るだろうし・・・
当分、口の中からなくなりそうもない飴をどうするかと考える涼介。
隣では、してやったり、という顔でこちらを見ている従妹が見える。
嬉しそうに笑ってるな、こいつ・・・
そんな従妹を見て、あることを思いつく。
思わずフッと笑う涼介。
そのまま素早く従妹を引き寄せ・・・
・・・・・・・・
・・ころん・・・
「・・・あとは、おまえにやるよ。」
と言って、何事もなかったかのように、テーブルに向き直り、
優雅にコーヒーを飲む涼介。
隣の従妹が今どんな顔をしているか、容易に想像できるためか、
自然と勝ち誇った顔になる。
そんな二人の一部始終を、目の前で見ていた啓介と史浩。
「・・・なぁ、啓介・・・
・・・涼介ってこんな奴だったのか?」
「・・・あいつと一緒だと、いつもこんな感じだぞ。」
唖然としている史浩に、もう慣れたという顔で答える啓介。
アニキに勝てるわけないのになぁ・・・
懲りない奴・・・
真っ赤になってうつむいてる従妹を、やや呆れ顔で見つめる啓介。
・・・こ、こんなことになるなんて・・・
また負けた・・・
くやしいよぉ・・・
口の中の飴が溶けきるまで、顔を上げられそうにない従妹であった。
おわり♪
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2002.02.22
mikan
ひょえぇぇぇ〜〜〜(*>o<*)
自分への誕生日プレゼント、ということで、
甘めな話を作ってみたんですが...とっても恥ずかしいです(照)
肝心な部分は・・・ご想像にお任せします(笑)
こういう関係、なんだかとっても好きなんです、私♪
恥ずかしいけど、なんだか幸せ♪(*^-^*)
読んでくださって、ありがとうございます♪
ではまた(^-^)
【Catの一言】
必殺!口移しね(はあと)かわいいわ♪