Secret Love−2−







二人は密会に使っていたホテルの部屋を取った。
言葉は何もない。
ただ、見詰め合う。
それでけで離れていた間の互いの想いが伝わる。

どんなに辛かったか。
どんなに求めていたか・・・。

部屋に入ると、速水はきつくマヤを抱きしめた。
そして、マヤも彼の背中に強く腕を回し、彼の体の感触を確かめる。
熱い想いが二人に宿る。
互いが欲しくて、欲しくて・・・息をする度に、愛しい想いが募る。

「・・・マヤ・・・」

潤んだ瞳で彼女を見つめ、壁に彼女を押し付けて唇を貪る。
深く、差し込む真澄の舌に甘い痺れを感じる。
差し込まれた舌に舌を絡ませ、キスを繰り返す。
想いのたけを伝えるように深く長く。
呼吸が乱れ、髪が乱れる。
速水のキスだけで、もう、マヤは立ってはいられなくなる。
頭の芯が真っ白になり、何も考えられない。
マヤの限界を知ると、速水は彼女を抱き上げ、ベットに向かう。
その間も、キス、キス・・・。
唇は離れる事はない。
彼女の全てを奪うように首筋に、額に、耳に、そして唇にキスが続く。

「・・・速水さん・・・」

ダブルベットの上に彼女を寝かせる。
黒い髪が真っ白なシ−ツの上に広がる。
彼女の髪の香りを吸い込むように、覆い被さる。

「・・・会いたかった・・・」
この半年の想いを口にする。
速水の言葉にマヤの胸にも同じ想いが熱く滾る。
「・・・私も・・・」
ギュッと彼の背中に細い腕を回す。
二人は暫く、そうして互いの温もりを感じていた。

「・・・あっ!」
突然彼が彼女のスカ−トの中に手を入れる。
驚いたように体がピクリとする。
腿の周りを焦らすように撫で回す。
速水の指の感触に、さっき繋がったばかりの女の部分が再び目を覚ます。
ショ−ツの上をじっとりと撫で、真澄はマヤの反応を見た。
マヤは唇を少し開き、小さなため息を漏らしていた。
その表情の艶かしさに胸が熱くなる。
欲しくて、欲しくてたまらない衝動に駆られる。
だが、じっと耐える。
楽しみを後にとっておくように、じっくりと彼女の体を撫で回していく。
空いている方の手でブラウスのボタンを外すと、真っ白なブラジャ−が真澄の目の前に現れる。
ブラジャ−をたくし上げ、露になった胸の先端を果実でもほうばるように口にする。
「・・・んっ」
真澄の舌の感触に敏感に反応する。
「・・・いい眺めだ」
唇を離すと半裸のマヤを見つめ、悪戯っぽく囁く。
「・・・そそられるよ」
耳元にかかる熱っぽい声に体が熱くなる。
「・・苦しい・・速水さん、脱がして」
たくし上げられたままのブラジャ−に対して抗議をする。
「・・・俺はこのままでも構わないけどな」
耳たぶに軽く舌を這わせ、そのまま首筋、鎖骨へとキスをし、彼女の要望通りにブラジャ−を外す。
指で悪戯するように頂きの周りを円を描くように撫で回し、硬くなった蕾を口に含み歯を立てる。
「・・・あっ」
小さく彼女の唇からまた吐息が漏れる。
胸から今度はわき腹、下腹部へと舌を這わせ、スカ−トを脱がせる。
マヤはショ−ツだけの姿にされた。
真澄もス−ツを脱ぎ捨て、上半身だけ裸になる。
露になった逞しい胸板に、マヤはドキッとするとともに、官能を感じた。
マヤの中で彼を求める声がより一層大きくなる。
真澄の手は彼女のショ−ツの上を焦らすように触れ、濡れている彼女の中にはまだ入ろうとしない。
腿からマヤの女の部分に向けて唇を這わせる。
直接触れられてもいないのにショ−ツの上がだんだん濡れてくる。
「・・・お願い・・・よ」
弄ぶように彼女の中心に触れない彼に堪らず、口にする。
「・・・何をだ?」
からかうように彼女の耳元で囁き舐める。
「・・んっ・・・わかってる・・・でしょ」
潤んだ瞳で彼を見つめる。
クスリと笑い、真澄は彼女の欲求を叶えるように、一気にショ−ツを脱がせた。
マヤの女の部分が露になる。
入り口からは泉が薄っすらと流れていた。
「どうして欲しい?」
甘く耳元で囁く。
「・・・欲しいの・・・」
霞む吐息とともに、口にする。
その言葉にわざと、濡れている部分には何も入れず、その周りだけを愛撫する。
「・・・意地悪・・・」
「・・・君をよく味わいたいからね・・・」
余裕のある表情を浮かべる。
「・・・それとも、君はもう、入れて欲しいのかい?」
真澄の言葉により一層、彼を求める部分が濡れる。
「・・・そう、欲しいの・・・」
切羽詰った表情を浮かべる。
「じゃあ、もっと、足を開いて・・俺にしっかりと見えるように」
「・・・エッチ・・・」
恥らうように告げ、少し躊躇いながらも言われた通りに足を広げていく。
花びらが広がり、サ−モンピンク色の彼女の内部が見える。
「・・・綺麗だ・・・」
じっと、彼女の入り口を見つめ、呟く。
強い視線を下半身に感じ、どうかしてしまいそうな気持ちになる。
「・・・いや、見ないで・・・そんな所・・・」
頬を赤くする彼女に愛しそうな視線を向ける。
「俺は君の全てが愛しい、君の全てを見たい・・・」
そう言うと、ようやく、真澄の指が彼女の中に入る。
「・・・あっ!」
望んでいた感覚に、背中を反らせ、腰を震わせる。
彼の指に吸い付くように、ズブズブと音を立て、飲み込んでいく。
真澄の細く長い指が彼女の女の部分に触れる。
彼女の反応を見るようにゆっくりと指を動かし始める。
指は花びらを割り、奥へと奥へと進んでいく。
マヤの呼吸が乱れ始める。
「・・・これが、欲しかったのか?」
眉をきつく寄せ、声を上げている彼女に囁く。
彼の言葉に羞恥心を刺激され、より一層乱れる。
彼の指に合わせて腰が動き始める。
「・・・淫らだ・・・」
マヤの姿態を見つめ、挑発するように口にする。
彼の指に、言葉に一層女の部分から蜜が溢れる。
そして、鋭い快楽の波が押し寄せる。
大きな波にさらわれてしまいそうになるが、唇を強く噛み締め、耐える。
真澄は彼女を官能の波へ導こうと、指の動きをより早くする。
次の瞬間、彼女の体が大きく弓なりに反れ、声を上げる。
「・・・んっっ・・あっっ」
彼女の内壁が収縮し、ダラリとベットに沈む。
真澄はその様子に彼女が一度目の大きな快楽にさらわれた事を知ると、ズボンを脱ぎ捨て、自身をようやく開放する。
ぐったりとしているマヤの脚を広げ膝を立たせると一気に彼女の中に貫く。
「・・・あっっっ!!んっっっっ!!」
突然の強い官能に再び、彼女の背中が反れる。
いきなりの挿入にマヤは気を失いそうになるほどの甘い痺れに襲われる。
真澄は彼女の脚をかかえあげ、より深く刺し込める体位で、彼女を貫き続けた。
彼の男の部分が彼女の中でより一層大きさを増し、腰の動きが速くなる。
マヤは幾度も幾度も彼の名を呼びながら、情欲に乱れた声を上げていた。

そして、限界点・・・。

マヤの中で真澄がこれ以上ない程の大きさを増し、溢れる程の自身を注ぐ。
「・・・あっっ!!!!」
彼の全てを飲み込むように彼女の体が揺れる。
お腹のあたりがあたたくなり、彼の分身が自分の体内へと吸収されていくのを感じた。
二人はベットに沈み、一つになったまま互いを見つめていた。
繋がった部分から互いの鼓動を感じ、重なった肌と肌からはぬくもりを感じる。
言い知れぬ愛しさが二人の胸に募る。
マヤの瞳から涙が流れる。
速水はそれを唇で拭った。
額に頬に唇へと愛しさを伝えるようにキスをする。
「・・・愛してる・・・」
真澄のキスを受けながら、マヤが口にする。
その言葉にグッと胸を掴まれる。
「・・・あぁ。俺もだ・・・。愛してる」
切ない想いに駆られる。

どうして俺は彼女といられないんだ・・・。
こんなに愛しい存在なのに・・・。

「・・・あっ」
小さく彼女が声をあげる。
真澄はその声にクスリと笑った。
「・・・どうした?」
真澄の言葉に頬を僅かに赤らめる。
「・・・速水さんが・・・私の中で・・・大きくなってるのに驚いて」
マヤは感じていた。
彼女の中にいる彼が再び大きさを増すのを。
内壁が少しずつ大きくなる彼に圧迫されじわりと痺れていく。
乾き始めていたマヤの中の蜜が再び彼を包み込むように溢れる。
真澄は恥らうような彼女に優しい瞳を向ける。
「・・・俺も感じる・・・君の暖かい体内を・・・俺を包む部分が濡れるのを・・・」
そう言口にし、彼女を抱きしめる。
「・・・速水さん・・・もっと、あなたが欲しい・・・」
彼女の言葉に真澄は再び、腰を動かした。
そして、幾度も幾度も登りつめる。
あらゆる体位で一つになり、快楽を共有する。
二人は求めるままに抱き合った。

気づけば、夜が明け始めていた。
別れの時間が近づく・・・。

二人は行為が終わった後も決して繋がった部分を離さなかった。
そうやって互いを感じていたかった。
どこからどこまでが自分の体なのかわからないぐらい、一つになっていたかった。

二つに別れた魂と魂が今、しっかりと結びついているのだ。
魂の片割れ・・・。
まさに二人はそう呼べる者同士だった。

「・・・もう、行かないと・・・」
朝陽が完全に登り、マヤがポツリと呟く。
「・・・そうだな・・・」
離れがたい想いが真澄の胸をしめつける。
それは、マヤにとっても同じ事だった。



「・・・じゃあ、行くわ・・・」
シャワ−を浴び、身支度を整えた彼女が口にする。
「・・・あぁ・・・」
支度する手を止め、彼女の方を振り向く。
マヤは微笑を浮かべて、彼に背を向けた。
ゆっくりとドアに向かって歩いていく。
次に会う約束はしていなかった。
もう、これでいつ会えるかわからない・・・。

「・・・駄目だ・・・」

そう呟き、彼はドアノブに触れた彼女を背中から抱きしめた。
「・・・速水さん・・・」
驚いたように小さく口にする。
「・・・帰したくない・・・このまま、別れるなんて、俺には耐えられない・・・」
彼女を抱きしめる真澄の腕に一層、力がこめられる。
胸の中に切なさが溢れる。
マヤは泣きそうになるを耐えた。
「・・・ここで、終りにしなきゃ・・・」
身を削られるような思いで告げる。
「・・・これで、最後にしなきゃ・・・」
「・・・嫌だ・・・」
掠れる声で真澄が呟く。
「・・・いいえ、これで最後よ。あなたには家庭がある。もう、こんな無茶、きっと、できない・・・」
涙ぐみそうになる気持ちを抑えながら口にする。
「・・・妻とは離婚する」
真澄の言葉に彼女の瞳が大きく見開かれる。
「・・・駄目よ。そんな事しちゃ・・・」
耐え切れず、涙を浮かべる。
「半年ぶりに君に出会って・・・決めた。俺はもう迷わない・・・。だから、もう少し、俺を待っていてくれるか?」
真澄の言葉に嬉しさと、複雑な想いが浮かび上がる。
「・・・駄目よ。そんな事したら・・・あなたが苦しい立場に追い込まれる」
マヤは知っていた彼の妻がどれほど、大都グル−プに大きな影響力をもたらすか・・・。
「あなた、社長さんではいられなくなるわよ?」
「ただの男の俺は嫌いか?社長という肩書きを無くした俺には魅力を感じないか?」
真澄の言葉に大きく首を振る。
「ううん。あなたが何をしていようと愛してる・・・でも、あなたはいいの?私なんかの為に全てを捨てて」
「君と一緒にいられるなら、何を失っても怖くない。俺には君さえいればいい」
そう言い、彼女を自分の方に振り向かせる。
「・・・速水さん・・・」
「・・・俺を待っててくれるか?」
真澄の言葉にマヤは静かに頷いた。





「・・・話がある・・・」
その夜、真澄は自宅に戻ると、妻に告げる。
紫織は真澄の表情を見て、それが何かを察した。
「・・・それより、ご夕食まだでしょ?今、用意させますわ」
話題を逸らすように、紫織はキッチンに行こうとした。
「・・いや。済ませてきた。それより話をきいて欲しい」
タイミングを逃さないように彼女の腕を掴む。
「・・・どうしたの?お怖い顔をして・・・」
「俺は君と・・・」
真澄がそう口にした途端、執事の朝倉が血相を変えて二人の前に現れる。
「大変です!御前が、英介様が・・・」
ただならぬ様子の朝倉に真澄は嫌な予感がした。





「えっ!速水さんのお父さんが・・・亡くなった?」
マヤはマネ−ジャ−からの電話に驚いた。
「えぇ。わかったわ。通夜には行かせてもらます」
電話を切ると、いてもたってもいられなくなった。
きっと、今の真澄は大変な状況に置かれているのだろう。
会社組織の事はあまり知らない彼女でも、大都グル−プ総帥である英介の死がどれ程真澄の肩に重くのしかかるかわかった。
「・・・速水さん・・・」
窓の外を見つめ、彼を思う。
きっと、もう、真澄とは会えない・・・。
そんな確信が彼女の胸に浮かんでいた。






真澄は紫織とは当分別れる事ができなくなった。
大都のトップが亡くなったのだ。
この後は総帥の座を巡った醜い派閥争いが表面化するだろう。
今、鷹宮を敵に回しては痛手になる。
真澄自身、総帥の座なんて欲しくはなかったが、大都グル−プ一万の社員を見捨てる訳にはいかなかった。
英介の遺言にも総帥の座は真澄だと書いてあった。
もう、彼に全てを捨てるなんて事は許されない。
見えない足枷に縛られ、思う事はただ、ただ諦めるしかないという想いだった。

「・・・マヤ・・・」
瞳を閉じ、彼女を想う。
英介の死によって二人の歯車は狂ってしまったようだった。






「この度はご愁傷様でした」
マヤは喪服に身を包み、速水英介の通夜に訪れた。
弔問客は数千人にも登る。
どれほど、英介の影響力が凄かったがわかる。
喪主として挨拶をしている真澄の姿に、もう届かぬ遠い人のように思えた。
常に彼の周りには取り巻きがいて、話し掛ける事はできなかった。

真澄も真澄でマヤの姿に気づいていたが、どうする事もできない。
何か言葉を交わしたい。
二人きりになりたいと思うが状況が許してくれない。
そして、一度だけ、彼女と視線が合う。
その瞳はとても寂し気だった。
互いに触れ合えない事にやるせなさが募る。
ただ、できるのは見つめ合う事だけ。

「あなた、どうしたの?」
隣にいた紫織が彼の視線に気づく。
「・・・いや、何でも・・・」
彼女から視線を外し、呟く。

マヤは痛かった・・・。
当然のように真澄の隣に佇む紫織を見るのを・・・。
いやでも彼の妻が誰なのかという事が身に染みる。
そして、自分が酷くいやらしい女に思えた。
一刻も早くこの場から離れて一人になりたかった。
もう、これ以上彼を見ているのは辛かった。






最後に二人が体を重ねてから、三ヶ月が経っていた。
その間、二人は全くすれ違う事はない。
真澄は仕事に打ち込む事で、マヤへの思いを昇華させた。
マヤも彼を忘れるように芝居に没頭した。
それでも、会いたい想いは募る。
抱かれたいと強く思う。
会えない日々を重ねレ場、重ねる程、欲求は強くなる。
幾度も、幾度も彼に抱かれた事を思い浮かべてはため息をつく。
忘れたくても忘れる事などできなかった。


そして、ある日、テレビ局のエレベ−タ−で顔を合わせる。
マヤが乗り込んだエレベ−タ−に数人の取り巻きと一緒に彼も乗っていた。
二人は驚いたように一瞬、瞳を合わせる。
「・・やぁ、久しぶりだね。北島君」
「・・・お久しぶりです。速水社長」
胸が苦しくなる。
今すぐ、彼に抱きつき、熱いキスが欲しかった。
二人は想いを隠し、当り障りのない会話をした。
そして、マヤの降りる階になる。
「では、失礼します」
マヤがそう告げた瞬間、真澄の手が彼女の手に触れる。
人目にはわからないように、指を絡める。
「あぁ。君の芝居楽しみにしているよ」
彼女を愛でる手に一瞬、力が入る。
彼の瞳が”愛している”と告げていた。
マヤは頭を下げて、エレベ−タ−から降りた。

言い知れぬ寂しさが胸に溢れる。
一瞬、彼に出会っただけなのに、愛しさで涙が溢れる。
誰もいない場所に行き、壁に寄りかかって涙を拭う。
彼が恋しくて仕方がなかった。
肩を震わせ、声を殺しながら、マヤは泣いていた。










つづく












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