DISCLAIMER:The characters and situations ofthe television program "The x-files" are
thecreation and property of Chris Carter,
FOX Broadcasting and Ten-Thirteen productions,No copyright infringement is
intended.


TITLE: 始まりと終わりの果てに:再会
SPOILOR:requiem
AUTHOR:cat

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「例の誘拐プログラムは順調かね?」
穏やかな表情を浮かべ、年輩の男は部下らしき男に言った。

「・・・それが、手違いがあったようで・・・プログラムにない者までも誘拐を・・・」
部下の言葉に、年輩の男の表情から、笑みが消えた。
「・・・始末しろ!」
年輩の男は低い声で言い捨てた。
「えっ・・・しかし、FBIが捜査をし始めたとの・・・情報が・・・」
「何?FBIだと・・・なるほど、それは面白いかも」
年輩の男は興味深そうに呟いた。
「・・・ FBIの始末は奴にやらせろ、いいな」
男は部下にそう言い放った。






「・・・あなたは・・・誰?」

レイラは部屋に入ってきた男を見た。

長身で整った顔立ち。
一見穏やかそうに見えるが、その男の鋭い光を放つ瞳がそれを否定した。
幾度も死線を乗り越えてきたものだけがもつ、ナイフのような鋭さ、まさにその男の瞳はそうだった。

「おまえを今から、元の場所に戻す・・・それが俺の仕事だ」
男は無表情でそう言い、レイラに近づいた。

「・・・何を」
男の手がレイラの腕に触れた時、全身に鋭い痛みを感じ、レイラは意識を失った。






<五日後・オレゴン 保安所>


「捜査官、誘拐されていた少女が発見されました」
スカリーがオレゴンの保安所に到着すると、すぐにその知らせは届いた。

「どこで、発見されたの?」
「・・・森です。少女が失踪した森です」
保安官は少し、興奮気味に答えた。
「それで、少女はどんな状態?」
「・・・意識がなく、今、病院に運ばれた所です」
「そう。それじゃあ、少女が搬送された病院へ連れてって」
スカリーは保安官にそう言うと、保安所を出た。




<病院>

スカリーが病院に行くと、生命維持装置につながれたレイラは死んだように、ベットの上で眠っていた。

「彼女の身内の方ですか?」
ベットの傍でスカリーがレイラを見下ろしていると、男の声がした。

「いいえ、私はFBI特別捜査官のスカリーです。彼女のケースの捜査をしていたので」
男の方を向いて言った。

「ドクターライアンです。彼女の治療にあたりました」
長身に短い銀髪、眼鏡の奥に隠れた知的なブルーアイ。
それが、彼の第一印象だった。

「容態は?」
スカリーはベットのレイラを見つめた。
「運ばれてきた時から意識不明」
「私は医師よ、カルテを見せてもらえる?」
スカリーの言葉を聞くと、ライアンはスカリーにカルテを渡した。
「あらゆる検査をしてみたが、なぜ彼女がこの状態になっているのかはわからない・・・」
ライアンは重いため息をついた。

「・・・スカリーさん」
ふいに声がした。
カルテから視線を病室の入り口に移した。
「ティナ」
瞳いっぱいに涙を浮かべているティナが立っていた。
「・・・来てくれたんですね。ありがとう・・・ございます」
涙に震えた声でティナは言った。
「・・・ティナ」
スカリーは涙に震えるティナを抱きしめた。




「見事な処理だ」
長身の男が、オフィスに戻ると、声がした。
「・・・おまえか、クライチェック」
長身の男はそう言い、自分の席に座った。
「ボスから命令だ。おまえが森に戻した女はどうやらFBIが捜査していたらしい」
クライチェックはそう言い、男にファイルを渡した。
「ダナ・スカリーか・・・」
ファイルを見つめ、男が呟いた。
「確か相棒が誘拐された・・・と聞いたが」
「あぁ、けなげにも彼女は相棒の仕事を今でも続けているよ」
「それで、ボスは彼女を消せと」
「察しがいいな、まあ、そういう事だ。これ以上首を突っ込むようなら、消せとの命令だ」
「・・・なるほど」
長身の男はそう言い、オフィスを出ていった。



<一週間後・FBI・XF課>

Trrrrr・・・。Trrrrr・・・。

スカリーがオフィスに行くと机の上の電話が鳴っていた。
「もしもし」
「あの、スカリーさんですか」
「ええ、あなたは?」
「ライアンです。レイラの主治医の・・・」
少し興奮気味の声でライアンは言った。
「ああ。何かあったんですか?」
「実は・・・レイラの血液から見たことのないDNAが発見されたんです」
ライアンの言葉にスカリーは息を飲んだ。
「それはどんな?・・・あぁ、いいえ、言わないで、電話では危険だわ。今からそちらに向かいます」
「いいえ、僕がそちらに行きます。今DCに出てきているので・・・」




<某・ビル内 カフェテリア>

スカリーはライアンとの待ち合わせ場所に待ち合わせ時間より20分ほど早く到着した。
ライアンの姿はまだなく、スカリーはウェイターに案内された席で彼を待つことにした。


「これ以上関わるな」
スカリーがコーヒーを口にした時、突然、低い男の声がした。
「おっと振り向くなよ、捜査官。俺の顔を見たらあんたには死んでもらう」
背中に銃口が触れる冷たい感触がした。
スカリーは凍りついたように、コーヒーカップを持つ手を下ろした。
「あなたは?」
ススリーは前を見つめたまま、自分の後ろにいる男に言った。
「おまえにアドバイスをしにきた・・・それ以上は勘ぐるな」
「アドバイスって?」
「誘拐の捜査はもうやめろ。どうせ何も出てはこない」
「誘拐って、何の事かしら?私は失踪事件を調べているだけよ」
「だったら、捜査は終わりだ。失踪者は戻ってきた」
「いいえ、まだ私の相棒は戻ってきていない!!」
「・・・相棒の事は忘れろ。奴はもうこの世に存在しない」
「嘘よ!!」
男の言葉にスカリーは思わず、声を荒げた。
「諦めろ!さもないとおまえは死ぬことになる」
そう言うと男は銃の引き金に指をかけた。
「殺せば!今ここで私をやるとあなたは間違いなく捕まるわよ」
スカリーは冷笑を浮かべた。
「どうかな?」
男はそう呟き、銃を強くスカリーの背中に押し付けた。

そして、緊迫したように時間は止まった。

「スカリーさん!」
男とスカリーの間に流れる緊張感を解くように、ライアンの声がした。

「運がいいな」
男はそう呟くと、スカリーの後ろの席から立った。
「ふり向くなよ。あの先生は死ぬぜ」
スカリーの耳元で冷たく言い、男はスカリーの傍から立ち去った。

「・・・スカリーさん?」
青白い表情をしたスカリーをライアンは不思議そうに見つめた。
「ちょっと、ここで待っててくれる」
そう言うとスカリーは席を立ち、急いで男を追いかけた。





急いでカフェテリアを出たが、男の姿は見当たらなかった。
それでも、あきらめきれず、スカリーは勘を頼りにビル内を走り回った。

そして、エントラスホールに行った時、見覚えのある背中が一瞬見えた。
夢中でその後ろ姿を追ったが、結局見失ってしまった。


「・・・スカリーさん、大丈夫ですか?」
エントラスホールで壁にもたれ、ぼんやりしいると、ライアンの声がした。
「・・・スカリーさん?」
スカリーはライアンの呼びかけに何の反応もせず、どこか遠くを見つめていた。
そして、静かに涙の雫が頬を伝った。
「スカリーさん、どうしたんです?」
ライアンは心配そうにスカリーを見つめた。

「・・・彼よ、彼を見たの・・・」
スカリーはそう呟き、頭を抱え、泣き崩れた。


見覚えのある後ろ姿・・・。
そして、私に忠告した聞き覚えのある声・・・・。
あれは、あれは・・・。

「・・・スカリーさん」
ライアンは戸惑いがちに、泣き崩れた彼女を抱きしめた。




To be continue

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