The characters and situations of the television program"The X-files"are
thecretion andproperty of Chris Carter,
Fox Broadcasting and Ten-thirteen productions,No copyright infringement is inteded.


TITLE:KISS
AUTHOR:cat


昨日までの親友が愛しい存在に変わる瞬間・・・。

瞳と瞳を重ね合わせ、呼吸が苦しくなる。
そして、互いの気持ちに初めて気づく・・・。


愛していると・・・。



◆◆◆XF課◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆


「モルダー、私、結婚するわ」
僕が書類を見つめていると、さらっと、スカリーが言った。

「へっ?」
あまりにも唐突だったので、間の抜けた声を出してしまった。

「はははははは、ちょっと、モルダー、その表情は何よ」
スカリーは僕の顔を見ると、笑い出した。

「何・・・って、驚いた顔だよ」
本当に驚いた。
「・・・相手は医者かい?」
真剣につきあっている人がいると、以前彼女に言われた。
その時、彼の事を話す彼女の瞳が本気だと告げていた。
「えぇ・・・この間、彼に申し込まれたわ」
そう言った彼女の表情は幸せそうだった。

「・・・そうか。おめでとう」
何だか、寂しいけど、彼女が幸せならと、僕は笑顔を浮かべた。
「・・・それで、来週、婚約パーティーを開くんだけど・・・来てくれる?」
「あぁ、喜んで行くよ」
「ありがとう」


◆◆◆一週間後◆◆◆

「ダナ、今日は君の相棒も来てくれるのかい?」
婚約者のエリックが言った。
「ええ、エリック。あなた、モルダーに会いたがってたわよね」
「あぁ、君の相棒がどんなにいい男か見たくてね」
「あら、エリック、嫉妬しているの?」
冗談ぽく言うと、彼は私を抱き寄せた。
「もちろん」
そう呟き、彼は唇を重ねた。


◆◆◆◆◆◆

婚約パーティーの会場となったのは、手入れの行き届いた広い庭園だった。
招待客は200人程で、中々の賑わいを見せていた。

「モルダー、来てくれたのね」
淡いピンク色のドレスに身を包んだスカリーは輝く程美しい笑顔を浮かべ、僕を歓迎してくれた。
「綺麗だよ。スカリー」
そんなセリフが自然に口をついていた。
「あら、あなたからそういうセリフが聞けるとは思わなかったわ」
彼女は少し、照れたように笑った。
「それで、君を手に入れた幸せな男はどこだい?」
「あぁ、彼なら・・・」
そう呟き、スカリーは周りを見渡した。

「僕はここだよ。ダナ」
幸せそうな表情をした男が突然、後ろからスカリーを抱きしめた。
「きゃっ!もう、驚いたわ。エリック」
「君をびっくりさせようと思ってね」
二人は幸せそうに微笑み合っていた。

「ゴホン。熱々なところ邪魔して悪いんだけど・・・。スカリー、僕に彼を紹介してくれるかい?」
「あぁ、えぇーっと、彼はエリック・ロイド、私の・・・婚約者で。エリック、こちらは、フォックス・モルダー。

私の相棒でもあり親友でもあるわ」

「はじめまして、モルダーさん。ダナがいつもお世話になっているそうで」
エリックは好意的な笑みをうかべ、手を差し出した。  
「あなたは幸せ者だ。僕の相棒と結婚するのだから」
僕は差し出された手を強く握りながら、言った。
「ありがとう。モルダーさん」
彼はそう言い。手を離した。

「ダナ、そろそろ皆に紹介したいんだけど」
「ええ、わかった、今行くわ。それじゃあ、モルダー、ゆっくりしていってね」
「ああ。楽しませてもらうよ」
僕の言葉を聞くと、スカリーはエリックの方へと歩いて行った。

◆◆◆◆◆◆

「彼女の恋人だったのかしら?」
僕が皆に挨拶してまわるスカリーを見つめていると、声がした。
振り向くと、金髪の女性が立っていた。
「・・・残念だけど、僕と彼女はただの友達だよ。君は?」
「私はエリックの・・・友人よ」
そう言った彼女の表情が少し悲しそうに見えた。

「エリックはいい奴かい?」
「ええ、とっても。自分の事よりも他の人の事を第一に考える人よ」
「そうか・・・。彼とは付き合いが長いのかい?」
「もう知り合ってから、十年が経つかしら・・・。あなたは?ダナとはどうなの?」
「どうって・・・彼女は仕事上の僕の大切な相棒さ」
「・・・好きなんでしょ?」
突然のその一言に、なぜか胸がドキッしとた。
「ああ。友人として彼女の事は好きだよ」
「・・・ははははははははは」
僕をじっと見つめた後、彼女は突然笑い出した。
「・・・あなた、中々の嘘つきね」
笑いが収まると、彼女は手に持っているワイングラスを空けた。
「嘘つき?僕が?」
「自分の心に素直じゃないわ」
「・・・どういう意味だい?」
「それとも、近すぎて、気づいていないのかしら・・・自分の気持ちに」
「・・・君は僕に何を言わせたいんだ?」
「・・・彼女とキスした事ある?・・・おもいっきり濃いヤツ・・・恋人にするような・・・」
「・・・あ、あるわけないだろ。僕とスカリーは友達以上の関係じゃないんだから」
彼女の言葉に、飲みかけのシャンパンを戻しそうになった。
「じゃあ、してみて。そしたら、私の言おうとしている事がわかるわよ」
彼女は意味深に微笑んだ。
「・・・本当にただの友達だというなら・・・何も変わらないわよ・・・」
悲しそうに彼女はどこかを見つめた。
「君は・・・エリックと・・・キスしたのか?」
彼女の視線の先がスカリーと幸せそうに挨拶にまわっているエリックにあたっていた。
「・・・はずみだったわ・・・その時、初めて自分の気持ちを知った。彼を愛しているって・・・でも、
もう遅かった。自分の気持ちに気づいた時には結婚すると言われたわ・・・。そして、彼はダナを
本気で愛してる・・・私なんて彼の視界には入らない・・・」
彼女はそう言い、二杯目のワイングラスを空にした。

「・・・君は、僕にエリックとスカリーの結婚を壊して欲しいのかい?」
「・・・フフフ、そうかもね。だから、愛しいそうにダナを見つめているあなたに声を掛けたのかも・・・」
彼女は自嘲的な笑みを浮かべた。
「・・・酔いを覚ました方がいいな」
僕は彼女のグラスを取った。
「・・・そうね。ありがとう。酔っ払いの愚痴を聞いてくれて」
そう言うと、彼女は背伸びをして、僕の唇を彼女の唇で塞いだ。
赤ワインの香りが伝わってきた。
「それじゃあね」
唇を離すと、彼女は僕に背を向けて、歩き出した。


◆◆◆◆◆◆

ふと、モルダーの方を向くと・・・エリックの親友だという女と唇を重ねているのが見えた。
なぜか、胸が痛んだ。
醜い感情が流れ込む・・・。

「・・・ダナ?」
「えっ・・・何?」
「・・・大丈夫かい?・・・顔色が悪いけど・・・」
「そう?・・・少し疲れたのかしら」
彼にこの気持ちを知られないように、笑顔を浮かべた。
「少し休むかい?」
「えぇ・・・でも・・・」
「後は僕が何とかするから、だから、休んでおいで」
エリックはいつもの優しい笑顔を浮かべた。
私は彼のむこの笑顔が好きだった。
「・・・ありがとう。それじゃあ、少し、休ませてもらうわ」
私はそう言い、パーティーの輪から、外れて、庭園の奥へと歩いた。

◆◆◆◆◆◆

友達・・・・。
この定義の中にはどこまでの感情が込められているのだろうか?

キス・・・。
スカリーとのキス・・・。
考えた事もなかった。
彼女は僕の大切な相棒で、親友で・・・離れられない存在。
楽しい時も、辛い時も一緒に過ごした。
彼女という存在があったから、今の僕はいる・・・。

かけがえのない彼女。
僕は・・・彼女を・・・愛しているのだろうか?彼女に対するこの気持ちは?

「・・・いや、彼女は親友だ・・・いつまでも・・・」
頭の中に浮かんだ考えを否定するように、呟いた。



「・・・モルダー・・・ここにいたのね」
ぼんやりと、庭園の植物を見つめていると、スカリーが現れた。
その瞬間、なぜか、ドキリとした。
今まで、感じた事のない気持ちが心に流れる・・・。

「・・・愛している・・・」
思考とは関係なく、その言葉が口から出ていた。
「えっ・・・?」
彼女は僕の言葉が聞こえていないようだった。
「・・・何でもないよ・・・」
苦笑を浮かべた。
そう、何でもない事さ・・・。きっと、感傷的になっているだけだ・・・。あんな話を聞いてしまったから・・・。

「ところで、いいのかい?主役がこんな所にいて」
自分のバカな考えを隠すように、口を開けた。
「・・・少し、疲れちゃって・・・、今は休憩よ」
軽く笑みを浮かべて彼女は僕の側にある木により添うよに立った。
「やっぱり、慣れない格好はするものじゃないわね」
「・・・綺麗だよ、本当に、まるで天使のようだ」
「モルダー・・・ちょっと、誉めすぎよ」
スカリーは照れたような笑みを浮かべた。
「素直な感想だよ・・・僕は正直ものだからね」
「・・・あなたは嘘つきよ」
彼女の言葉にさっきの女性に言われた言葉が重なった。

「・・・嘘つきか・・・」
僕は彼女から視線を外し、空を見つめた。
自分の気持ちに問い掛けるように・・・。

「・・・UFOでも見えるの?」
彼女はおどけたように言った。
その言葉に僕は笑った。

「・・・さっきね。ある女性に会ったんだ・・・それで、その女性の話を聞いていたら・・・急に・・・」
「・・・急に、何?」
彼女は僕の答えを待つように、見つめた。
僕は、その真っ直ぐな瞳に苦笑をもらし、「・・・何でもないよ」と呟いた。

「今日のあなた、何か変よ」
少し心配したように、彼女が僕を再び、見つめた。
「そうかい?・・・僕はいつも変だよ」
心の中を悟られないように、軽く笑い、彼女から少し距離をとるように、ゆっくりと歩き出した。
「ねぇ、その女性は何の話をしたの?」
僕の後に続くように彼女も歩き出した。
「たいした話じゃないよ」
少し、歩く速度をあげた。
「いいから、話して」
「・・・本当に、大した話じゃないよ」
「是非聞きたいわ。さあ、話して」
目を輝かせて、僕から話を聞き出そうとする彼女が何だか、可愛く見えた。
僕は思わず、笑みをこぼした。
「・・・何?その笑みは?そんなに面白い話なの?」
「いいや。面白くはない・・・必死に聞き出そうとしている君が、何だか、可愛くてさ、つい」
僕が発した“可愛い”という言葉に彼女の頬は微かに赤くなった。
僕はまたさらに、笑った。
「もうっ・・・笑って誤魔化す気ね!」
彼女は半分怒った顔で、半分笑った顔で僕を見た。
普段オフィスで見せる事のないくだけた表情に胸が熱くなる・・・。

「・・・友達としてじゃなく、愛している事に気づいたって話だよ」
立ち止まり、彼女を見つめた。

「それって・・・どういう事?」
僕の言葉に一瞬彼女の表情が真剣になったように見えた。
「・・・ずっと、友達としてつきあってきて・・・でも、ある日気づいたんだ・・・。友達として好きだったんじゃない事に・・・。異性として愛している事に・・・その女性は気づいてしまったんだよ・・・。
たった一度のキスで・・・」
僕はじっと、彼女の唇を見つめた。

「・・・何だか、複雑な話ね」
彼女はそう言い、僕の一歩前を歩いた。
そして、晴れ渡る空をじっと見つめていた。

彼女は一体、今、何を考えているのだろうか・・・?
彼女の表情が全く読めなかった。

「・・・たった一度のキスか・・・」
振り向き、僕を見つめた。
「・・・私たちも一度のキスで変わると思う?」
「えっ?」
彼女の言葉に驚いた表情を浮かべると、彼女は僕に近寄り、ネクタイを引っ張った。
体勢が彼女に傾いた瞬間、塞がる唇と唇・・・。
僕は大きく瞳を見開き、彼女を見つめていた。

そして、躊躇いが激情に変わる瞬間。

重なる唇と唇に。
目眩がしそうな程の甘く激しいキスに・・・。
体の奥に炎が宿ったように、熱くなった。

もう、何も考えられなかった。
絡め合う唇と唇、舌と舌・・・。

全てを失ってもいいと思える瞬間だった。


◆◆◆モルダーの部屋◆◆◆

部屋に戻ると、電気も点けぬまま、カウチに倒れこみ、酒を浴びる程にあおった。

『・・・私たちは友達のままよね・・・』

唇を離した後、彼女は僕を見つめ、そう言った。
僕はただ、ただ、笑顔を浮かべる事しか、できなかった。

「・・・どうかしている・・・今更、こんな気持ちになるなんて・・・どうかしている・・・」
自分の中に溢れ出す感情を幾度も否定した。
僕と彼女が今までのように、友達でいられるように、相棒でいられるように・・・。

彼女がそう望むから、僕は・・・。


窓の外から漏れる琥珀色の月明かりが、滲んで見えた。


◆◆◆スカリーの部屋◆◆◆

琥珀色の月が私を見つめていた。
私は窓の側に立ち、月を見つめた。


なぜ、彼にキスをしたのだろうか・・・?
あまりにも、衝動的な自分の行動に苦笑を浮かべる。

今まで、全く考えない訳ではなかったが・・・。
モルダーへの自分の気持ち。

真剣に考えるのが恐かった・・・。いつかこういう壁にぶつかってしまうから・・・。
ずっと、親友で、相棒でいたいから・・・。
だから、いつも、心の隅に置いておいた。

そして、エリックと出会った・・・。
モルダーへの気持ちがはっきりしないまま・・・エリックとの付き合いは始まった。

わからない・・・。
モルダーを愛しているのかどうか・・・。

私は未だに答えを出せずにいる。


◆◆◆XF課◆◆◆

いつもと変わらない朝なのに、私はオフィスのドアを開けるのが恐かった。
扉の向こうに彼がいる・・・そう思うだけで、理性が感情に支配されそうになる。
深く呼吸をし、思い切って扉を開ける。

「おはよう。スカリー」
いつもと変わらない、彼の声がした。
でも、その表情はどこか憂いをおびているように見えた。

「・・・おはよう。モルダー・・・昨日はパーティーに来てくれてありがとう」
努めて冷静にふるまう。
「あぁ。中々楽しかったよ・・・君のドレスアップした姿も見れたしね」
そう言い、優しく笑う彼。
そんな一言や、仕草に動揺してしまう自分がいる。

「さて、それじゃあ、僕はこれから凶悪犯罪課で捜査会議だから」
「えぇ、いってらっしゃい」
何気ない一言を呟いた時、瞳が重なった。
何でもない事なのに・・・胸が苦しくなる。
「・・・スカリー・・・」
私を見つめる彼の瞳が、今まで見たことのない熱をもっていた・・・。
何も考える事ができず・・・ただ、互いを見つめていた。

コンコン・・・。

ふいに扉が叩かれた音がした。
私と彼は現実に戻ったように、扉を見つめた。

「モルダー捜査官、そろそろ会議が始まりますが」
オフィスに入ってきたのはモルダーを向かえに来た凶悪犯罪課の捜査官だった。
「・・・あぁ・・・わかった・・・今行く」
そう言い、彼は捜査官と一緒にオフィスをあとにした。

残された私は彼のいない席を見つめた。

「・・・モルダー・・・私は、あなたを・・・」

◆◆◆◆◆◆

捜査会議が終わり、オフィスに戻ったが、スカリーの姿はなかった。
代わりにメモがデスクの上に置いてあった。

『アカデミーに行ってきます。 スカリー』

彼女がオフィスにいない事に、なぜかホットしていた。

自分の席に座り、正気を取り戻すように、コーヒーを口にした。
苦さが、口に中に広がった。

◆◆◆◆◆◆

終業時間を大幅にすぎて、ようやくオフィスに戻ると、いないはずのモルダーが、デスクの上で
うたた寝をしていた。

「・・・風邪ひくわよ・・・こんな所で寝ていて」
彼に近づき、彼の上着を掛けた。

ふと、彼の寝顔が私をとらえた。
閉じられた瞳。
まつ毛の長さが一層際立つ。

そっと、彼の頬に触れてみる。
彼の温度が伝わってくる。
胸の奥が今まで感じた事のない感情で一杯になった。

「・・・スカリ・・・僕たちはどうすればいいと思う?」
寝ていると思っていた彼が瞳を閉じたまま、呟いた。
驚き、頬に触れている手を離そうとしたら、彼に掴まれた。
「・・・今日一日、ずっと・・・君の事を考えていた・・・僕と君の事を・・・僕たちは本当に友達のままで
いられるかどうかを・・・考えていた」
「・・・モルダー・・・私たちは、いつまでも・・・友達よ」
思っている事とき違う言葉が口から出ていた。
私の心の中を覗き込むように、彼はヘーゼルの瞳を開け、じっと見つめた。

気持ちが表情に出そうになる。

「・・・友達か・・・君の気持ちがわかったよ」
そう言い、苦笑を浮かべると、握っている手を離し、彼は帰り支度を始めた。
「・・・今、言った事は忘れてくれ・・・それじゃあ、明日」
帰り支度が終わると、彼は辛そうに笑い、オフィスを出て行こうとした。

「待って!」
気づけば、彼を引きとめていた。
これ以上、私は何を言いたいのだろうか?
・・・わからない。

重くのしかかる沈黙。
互いの心を求め合うように、瞳を重ねた。

「・・・僕たちは、友達だよ、スカリー」
彼はいつもと変わらない優しい瞳で、私を見つめ、頬に触れた。
「・・・モルダー・・・」
「・・・婚約おめでとう、ダナ」
耳元でそう囁くと、私の頬にキスを残し、オフィスを後にした。

立ち去る彼の背中を見つめたまま、突然涙が頬を伝わった。
そして、私は自分の気持ちに気づいた・・・。

私はモルダーを・・・愛している。
誰よりも、彼の事を・・・。

そう感じた時、体が勝手に走り出していた。
理性ではなく、本能で、心の感じるままに・・・。


◆◆◆エントランス・ホール◆◆◆

本当は彼女に愛していると告げたたかった・・・。
本当は彼女の唇にキスをしたかった・・・。

しかし、僕にはできなかった。
彼女が友達のままで、今のままでいる事を望んだから、僕にはできなかった。



「・・・待って!!」
ホール中に響き渡る声がした。

「・・・スカリー・・・」
驚き、声のした方を向くと、息を切らせた彼女がいた。
そして、僕を引き寄せ、突然のキス・・・。
僕は大きく目を見開き、彼女を見つめた。

「・・・愛している。あなたを・・・誰よりも」
長いキスが終わると、彼女は海色の瞳に波の雫をため、真っ直ぐに僕を見つめた。
あまりにも、無防備な告白。
彼女の真っ直ぐな気持ちが、痛い程伝わってきた。

「スカリー・・・本気かい?」
「えぇ、本気よ。気づいたの・・・あなたを愛している事に」
「・・・スカリー・・・」
両手で彼女の頬を包みこむように触れ、その瞳を見つめた。
「・・・僕もだ」
半分涙声で、そう告げ、彼女の唇を深く塞いだ。
愛しているという想いを伝えるように・・・。
伝えられなかった想いを満たすように・・・。
僕たちは幾度も幾度も唇を重ねた。





                          THE  END

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