DISCLAIMER:The characters and situations ofthe television program
"The x-files" arethecreation and property of Chris Carter,
FOX Broadcasting and Ten-Thirteen productions
,No copyright infringement is intended.




TITLE:Murder−中編−
AUTHOR:cat



男は酒のツマミに冷凍庫いっぱいに並べられた七つの首を眺めていた。
自分のした功績に男はうっとりとしていた。
一つ、一つの首に男にとっては胸がときめくような思い出が詰まっていた。
首を見つめながら、男はその思いにふけるのだった。


「・・・愛してるよ、みんな」
首一つ、一つにおやすみのキスをし、男は眠りについた。





       ―――Murder 中編―――



「それで、モルダ−捜査官、今日は何かね?」
モルダ−は行きつけのカウンセラ−の所に来ていた。
彼は婚約者を失ってからのここ数年、カウンセラ−を訪れていた。
「睡眠薬が欲しい・・・この所、眠れないんだ」
「なぜ、眠れない?」
「・・・それは・・・。ジョ−ジ、僕は今日はカウンセリングを受けに来たんじゃないんだ。
とにかく薬をくれ」
「・・・駄目だ。話を聞くまでは処方箋をかけない。さあ、そこに座って」
ジョ−ジと呼ばれた医師はそう言い、中々座らないモルダ−に安楽椅子を勧めた。
「・・・わかった・・・何が聞きたい?」
モルダ−は諦めたように椅子に座った。
「何に悩んでいる?」
「・・・もちろん、今抱えている事件だ」
「・・・モルダ−、素直に話せよ。君がそのぐらいでそこまで狼狽しているようには見えない」
「・・・狼狽って・・・僕がいつ」
「今だ。その表情は明らかに何かに戸惑っている・・・それもおそらくプライベ−トな事だ」
「・・・ははははは。さすがだな。ジョ−ジ」
モルダ−は頭を抱え、突然笑い出した。
「あぁ、そうさ。僕は今戸惑っている。自分が信じられないんだ」
「なぜ?」
「・・・男にキスをしたからだ。しかもキスでは足りず、彼を欲しがっている自分がいる。
誓って言うが、ジョ−ジ、僕はゲイじゃない!!」
「なるほど・・・その彼の事を詳しく話して」
「・・・彼は・・・今の僕のパ−トナ−だ。彼は優秀な捜査官であるとともに検死官だ。
彼は今回の事件に異常な程の執着心を持っている・・・おそらく、個人的に何かあったんだろう」
「聞いてないのか?」
「聞いたが・・・はぐらかされた」
「モルダ−、君は彼に何があったと思う?」
「おそらく・・・親しい人を亡くした・・・いや、今回の犯人に殺されたんだと思う」
「なぜ、そう思う?」
「瞳だ・・・彼の瞳には深い悲しみが宿っている。彼を見ていると切なくなるんだ。アイリスを失った頃の自分を思
い出す。気づけば・・・彼を目で追っている自分がいる。彼の一つ、一つの動きから目が離せない。これではいけな
いと思い。彼となるべく距離を取るようにしているが・・・もう限界だ。きっと僕は彼と二人きりになったら・・・
とんでもないことをしてしまう」
「・・・つまり。彼に恋をしていると?」
「あぁ、簡単に言えば・・・そうなのかもしれない。・・・しかし・・男に恋だなんて・・・」
「モルダ−・・・君はどうしたい?」
「・・・わからない・・・」
モルダ−はゆっくりと瞳を閉じ呟いた。




***スキナ−のオフィス***




「モルダ−が・・・君とのパ−トナ−を解消したいそうだ」
スカリ−はスキナ−の言葉に鋭く睨んだ。
「なぜ!!私・・・いや、僕は今回の捜査で何かミスでもしたというのですか?」
「いや・・・そう言うことではないらしい。君は十分によくやっているとモルダ−は言っていた」
「だったら、なぜ?」
「・・・モルダ−の個人的な理由だそうだ・・・私はそれ以上聞いていない」
スキナ−は重い表情を浮かべた。
「・・・そんな・・・納得できません」
そう言い席を立つとスカリ−はドアに向かって歩いた。
「スカリ−、どこに行くのかね?」
「モルダ−捜査官の所です」
強くそう言うとスカリ−はドアを閉めた。




***凶悪犯罪課***




「リック、モルダ−は?」
スカリ−は怒り心頭で、リックに聞いた。
「あぁ・・・今日は体調が悪いから・・・休むってさっき電話があったよ」
「休む?彼が?」
「あぁ」
「リック・・・彼の家わかる?」



******


「・・・やめて、何をするの」
女は突然顔にクロロホルムの染み込んだハンカチをあてられた。
女の抵抗は虚しく・・・力が抜けていく。
男はその様子に笑みを浮かべていた。


「そこで何をしている!!」


女を車に入れようとした瞬間、男の顔に強い光があてられた。
「・・・何って、彼女が酔ったんで送っていく所ですよ」
男は両手を上げ、警察官を見た。
「・・・身分証を見せてもらおうか?」
「いいですよ」
男の心臓は大きく鼓動を打っていた。
「これです」
男は身分証を警察官に差し出した。
身分証を取ろうと、警察官が一歩ずつ男に近づいてくる。
そして、警官の指に男の身分証が触れた時、獲物は男の射程距離に入った。
男はニヤっとし、隠し持っていたナタを警官の首目がけて降り下ろした。





***モルダ−の部屋***


コンコン・・・。


スカリ−はドアを叩いた。しかし、いくら待っても彼は出てこなかった。


「・・・モルダ−、いないの?」
そっと、ドアノブに触れてみる。
ドアは何の抵抗なく簡単に開いた。
スカリ−はゆっくりと彼の部屋に入った。
キッチン、リビング、寝室を見ていくが・・・彼の姿は見当たらなかった。



「ここで、何をしている?」


突然、スカリ−の背後から声がした。
振り向くと、腰にタオルだけを巻きつけたモルダ−が立っていた。
どうやら、彼はシャワ−を浴びていたようだった。
いきなり、モルダ−の半裸を目にしてしまったスカリ−は気まずそうに視線をそらした。


「・・・その・・・理由が聞きたくて・・・」
「理由?」
「僕とパ−トナ−を解消する理由だ?納得がいかない」
スカリ−は強くモルダ−を睨んだ。
「・・・おまえがいると捜査に集中できない・・・それが理由だ」
モルダ−はスカリ−から視線を逸らした。
「・・・そんな・・・どうして?」
スカリ−は尚も納得がいかないといったようにモルダ−を見た。
「・・・どうしてか・・・。そんなに知りたいか?」
モルダ−は鋭くスカリ−を見た。
その瞬間、初めて二人の視線が合う。
そして、モルダ−はスカリ−をベットに押し倒した。
「おまえが僕の心をかき乱すからだ」
そう言い、モルダ−は人が変わったように、スカリ−の白い首に唇を這わせた。
「・・・モルダ−・・・やめろ・・・」
スカリ−は必死で抵抗した。しかし、モルダ−の力には到底敵わなかった。
モルダ−はスカリ−の上着を脱がせ、ネクタイを取りYシャツのボタンに手をかけた。
「やめろ!!!」
スカリ−はたまらなく大声を上げた。
モルダ−はその声を聞いて、手を止めた。
「・・・くそっ!」
やり場のない思いに舌を打つとモルダ−はベットから起き上がり、スカリ−を開放した。
「理由がわかっただろ。俺はこういうヤツさ」
モルダ−はスカリ−に背を向け、窓の外を見つめた。
その背中は悩んでいるように見えた。
スカリ−はそんな彼の姿に胸が締め付けられた。
「モルダ−・・・僕は・・・本当は・・・」
そこから先の言葉はスカリ−から出てこなかった。
女だと告白したからと言って・・・何が変わるのか?
心の声がそうスカリ−に言っていた。
「・・・帰るよ・・・」
真実の代わりにそう言い、スカリ−はモルダ−の部屋を後にした。



******



「モルダ−、悪かったな・・・休んでいる時に・・・」
第八の犯行現場に到着すると、リックが言った。
今回遺体が発見された場所は街の路地だった。
遺体には服が着せられたままで、切断されていたが、首も残っていた。
「目撃者は?」
「いや、今の所はまだだ・・・だが、パトカ−に備え付けられた監視ビデオには何かが写っていた」
「何か?」
「この警官が殺される所だ・・・犯人が振り上げたナタと首が切断される瞬間が移っていた。
今、画像処理に回している・・・上手くいけば犯人の顔が割れると思う」
「そうか。後頼む」
リックにそう言うとモルダ−は遺体を見ているスカリ−の方に視線をやった。
スカリ−はいつも通り、手際よく現場検証を行っていた。
「・・・何かわかったことはあるか?」
ふいにモルダ−に言われ、スカリ−は一瞬戸惑ったような表情を浮かべた。
「・・・死後2、3時間・・・この犯行は計画されたものではなく、衝動的なものだったと思う」
「そうか。僕もそう思う。おそらく犯人は獲物を物色中に巡回中の警官に遭遇したのだろう。君は検死を頼む・・・
僕は24時間以内の行方不明者リストを当たってみる」
モルダ−はいつもと変わらない調子でそう言うと、スカリ−に背を向け、歩き出した。



******



「う・・・ん・・・」
女が目を開けると、そこは暗闇だけが支配する所だった。
「お嬢さん、お目覚めかい?」
ふいに、気味の悪い声が響いてきた。
「私をどうする気!!」
そう言って、起き上がろうとした時、女の体はベットに拘束され、身動きがとれなかった。
「・・・どうもしないさ、ただちょっと・・・血をもらうだけさ」
男は女の前に立ち、ゾっとするような笑みを浮かべた。




***凶悪犯罪課***



「・・・メリッサ・スカリ−」
事件ファイルを見つめていると、ふとその名前がモルダ−の視線を捕らえた。
「・・・スカリ−・・・」
考えるように呟く。
そのファイルを見ていると不思議な事に被害者の個人的な情報は全て黒く塗りつぶされていた。
読めるのは名前と殺害された時の状況だけだった。
再解剖した際の検死官の名前はデビット・スカリ−ではなく、この犠牲者だけピ−タ−・ジョンソンになっていた。
「・・・なぜだ・・・なぜ、スカリ−じゃない・・・」
モルダ−は湧き上がる疑問に身を任せ、クワンティコに電話をかけた。




***バ−ジニア州 クワンティコ・FBIアカデミ−スカリ−のオフィス***



「遅かったな」
スカリ−が自分のオフィスに入ると、誰かの声がした。
「・・・モルダ−か・・・なぜここに?」
部屋の明かりをつけると窓際にモルダ−が立っていた。
「検死報告書をもらいにきた」
「そうか。タイミングがいいな。たった今出来上がった所だ」
「それと、ピ−タ−・ジョンソンに会ってきた」
その名前を聞き、スカリ−は手にしていた報告書を落としそうになった。
「・・・ピ−タ−・ジョンソン、なぜ、彼に会いに?」
「二番目の被害者の報告書が何者かの手によって改竄されていたからな。それに、今回の事件で一人だけFBIの検
死官が違っていた・・・その疑問も聞きたくて」
「・・・それで、わかったのか」
スカリ−は何事もなかったように、机の上に並べられた書類に目を通していた。
「あぁ・・・わかったよ。君がなぜここまでこの事件に執着するか・・・スキナ−にも問いただしたよ。まさか、彼
が君の共犯だったとはな」
「共犯?何の事だ?」
「メリッサ・スカリ−のファイルを隠した事だよ。ダナ」
スカリ−はモルダ−のその言葉に息を呑んだ。
「君はデビット・スカリ−なんて名前じゃない。本当はダナ・スカリ−だ。そして、二番目の被害者の実の妹・・・。
僕が男としか組まないから男装したんだう?どうしても事件の捜査に加わりたかったから」
「・・・なんのことだ・・・俺は男さ・・・全ておまえの勘違いだ」
スカリ−はモルダ−に背を向けた。
その背中は暴かれた真実に微かに震えていた。
「・・・なぜ、隠す?僕のパ−トナ−でいたいからか?」
「・・・隠してなんか・・・」
スカリ−の声は震えていた。
「こっちを向いたらどうだ」
モルダ−はスカリ−の肩を掴み、自分の方へと向かせた。
「・・・スカリ−・・・」
その表情は瞳いっぱいに涙を溜め、初めてモルダ−に見せる女性のものだった。
「あなたに女だって・・知られたくない・・・」
「なぜ?」
「・・・それは・・・知られてしまえば・・・弱い自分が出てしまうから・・・。女としての自分が・・・」
涙を流しながら、そう言うスカリ−はとても愛しく見えた。
モルダ−はたまらず、スカリ− を抱きしめた。
「・・・女だとわかったから・・・抱くの?」
モルダ−の腕の中で責めるようにスカリ−が言う。
「・・・違う。君が愛しいんだ。とっても。・・・例え、君が男でも・・・この気持ちは変わらない。もう抑えられ
ないんだ・・・」
「・・・モルダ−・・・私も、もう抑えられない・・・」
二人は視線を交わすと、唇を重ねた。
抑えていた思いを開放するように、二人は幾度も口付けを交わし、その夜、互いの体を合わせた。
何度も、何度も二人は体を繋げ、思いを重ね合った・・・。







                             To be continued





<後書き>
はっきりいって事件の描写いい加減です(笑)
なので、辻褄が合わない場所がいっぱいあります。


はぁぁぁ・・・後編どうしよう??
ここまで何も考えずに書いてしまいました。
ここから先が問題です(苦笑)



まあ、とにかく終わらせるよう努力します。
こんないい加減なfic読んでくれた方・・・本当にありがとうございます(感涙)


catでした。




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