DISCLAIMER:The characters and situations of the television program "The x-files" are
thecreation and property of Chris Carter,FOX Broadcasting and Ten-Thirteen productions,
No copyright infringement is intended.

TITLE:Border
SPOILOR:none
AUTHOR:cat
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”友達以上恋人未満”
世間ではこういう表現で言うのだろう。
とても親しくて、あいまいな関係。
まるで今の僕たちのような・・・。


***XF課***

「モルダー?何か言った?」
僕の相棒がゆっくりと僕の方をみながら言った。
その仕草の一つ一つがとても魅力的で、僕を悩ます。
どうしてこんなにも彼女は魅力的なんだろうか?
時々、彼女を抱き寄せて、その魅惑的な唇を僕のものに
したい、という衝動に駆られる。
そんな事したら、間違いなく顔面にパンチ、もしくは
蹴りが飛んできそうだ。
僕の相棒は強いからな・・・。
「モルダー?また変な事考えていたでしょう?」
片眉を釣り上げて、僕を睨む、その顔も色っぽいと
思ってしまうのは僕だけだろうか?
「えっ、別に、ただ今日の君も綺麗だなあ〜と思って」
相棒はやれやれ、というような表情で僕を見つめた。
「私にそんな事言っても、何もでないわよ」
相棒はそう言いながら帰る支度を始めた。
「今日はもう帰るのかい?」
僕は大げさに驚いてみた。
「デートなの」
そう言って相棒は不敵な笑みをこぼした。
「例の弁護士かい?僕はああいうタイプ好きじゃないけどな」
「ブライアンよ!あなたがデートするんじゃないんだ
から、関係ないでしょ」
「そりゃそうだけど・・・たまには僕とデートしてくれよ」
僕は冗談半分、本気半分で言ってみた。
「あなたといたら仕事を忘れられないわ、第一、私あなたをそういう対象としてみたことないから」
「そういう対象って?」
「恋愛の対象ってことよ、私、あなたを異性として意識したことないから」
僕の相棒は悲しいぐらいキッパリと言った。
僕は椅子から立ち上がり、彼女のそばに行って見つめた。
「もし僕が今、君にキスをしたら、少しは異性として見てくれるかい?」
「そうね、あなたにそんな事できたらね、でも、その後私があなたに何をするかわかるかしら」
そう言って彼女は指をならした。
「なるほど、ただじゃすまないわけか・・・」
僕は一歩後ろにひいた。
「そうよ、怪我したくなかったら妙な気をおこさないことね、そうすれば私たちはいつでもいいお友達よ」

友達・・・。
その言葉が何だか苦しかった。

「友達ね」
僕は大きなため息を一つついた。
「それじゃあね、モルダー」
いつの間にか僕のそばを通り抜けた彼女が、ドアのノブを掴みながら言った。
「ああ、月曜に」
と言って僕は彼女に近づき、思い切ってキスをした。
といっても頬にだけど、でも、いつもよりは唇の近くに。
「モルダー?」
僕が唇を離すと、彼女は怪訝そうに僕を見た。
「友達のキスだよ」
僕はそう言って軽く笑った。
彼女は何も言わずにオフィスから出ていった。

******

友達以上恋人未満
きっと今の私と彼をあらわすのはこういう言葉だろう。
親しくて、あいまいな関係・・・。
私は彼とならそれでいいと思っていた。
でも、さっきの彼の態度は、抑えていた私の気持ちを、
かき乱した。
さっきの彼はいつもと違って、本気のように見えた。
彼のヘーゼルの瞳が、私を異性として見ていた。
限りなく唇に近いキス。
彼の行動の一つ一つが私を戸惑わせる。
私はやはり彼に惹かれているのだろうか?
「ダナ?どうかした?」
ブライアンが心配そうに私を見た。
彼とつき合って半年が経つ。
仕事からふと、離れてみたくて彼とつき合いだした。
彼は私をいつも気遣ってくれる。一緒にいてとても居心地がいい。
でも、今日みたいな日は何だか空しさを感じる。
何かが足りない気がする。
一体、私は何を求めているのだろう?
「何でもないわ、ちょっと疲れているだけよ」
私はあたりさわりのない返事を恋人にした。
「ダナ・・・」
そう言って、ブライアンはなぜか悲しそうに私を見つめた。


***XF課***

「おはよう!!デートどうだった?」
僕がそう言うと、相棒は不機嫌そうに僕を見た。
「おはよう、彼とは別れたわ」
僕は彼女の言葉に耳を疑った。
「そうか・・・それは悪い事を聞いてしまったね」
僕が申し訳なさそうに言うと、彼女は軽く微笑んだ。
「いいのよ、別に落ち込んでないから、彼とはいつか
こうなるのはわかっていたしね」
彼女は凄くさっぱりしたように言った。

******

「そろそろ帰ろうかな」
モルダーが大きく背伸びをしながら言った。
「スカリー、一緒に帰らない?」
モルダーは私を見つめながら言った。
「ねぇ、モルダー」
「う〜ん?」
「私たちの関係ってどう思う?」
私は何となく思ったことを口にしてみた。
「どうって、そうだな、僕と君は相棒で、親友で・・・」
モルダーが最後の言葉を飲み込んだ。
「親友で、の後、なんて言おうとしたの?」
彼がなんて言おうとしたかは、わかっていた。
でも、なぜか彼の口から聞いてみたくなった。
「・・・恋人って言ったら、君、怒るだろ?」
モルダーはためらいがちに言った。
「そうね、あなが冗談で言ったのなら怒るかも」
モルダーは私の言葉に驚いていた。
「スカリー、それって・・・」
私は彼に悪戯っぽく微笑んだ。
「もし、あなたに今の私たちの関係を壊す勇気があればね、ただし、そうなった後、ただじゃすまないわよ」 
私は冗談とも、本気ともとれるように言った。
彼と私はしばらく見つめあった。
お互いの真意を探りあうように。
「なるほど、すべては僕次第か」
モルダーは笑っていたが、その瞳は真剣だった。
「さてと、それじゃあ私も帰るわ」
私は現実に戻ったかのように、帰り支度を始めた。
モルダーはそんな私を黙って見つめていた。
「悪いけど、寄る所があるから、一人で帰るわ」
私はドアに向かって歩いた。
「モルダー、私たちはやっぱり友達よ」
私は彼の方に振り返って言った。
「僕が何もしなければね」
モルダーは悪戯っぽく笑った。







THE END

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