DISCLAIMER:The characters and situations of the television program "The x-files" are
thecreation and property of Chris Carter,FOX Broadcasting and Ten-Thirteen productions,
No copyright infringement is intended.

TITLE:Partner
SPOILOR:none
AUTHOR:cat
前書き
この話はBorder,Hesitationの続きになっています。
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出張から戻って一週間が経つ。
表面上、僕たちは何も変わらなかった。
しかし、お互いに何かを避けていた。
それが何なのかはわかっていた。
越えてはいけない線、僕たちは今、その線の上に立っているのかもしれない。


***スキナーのオフィス***


「この事件の報告は以上です」
スキナーは報告書を読み終わると、顔を上げて僕と、隣に座っている相棒を見た。
「ご苦労だった。この件について言うことは何もないが」
そう言うとスキナーは大きなため息をつき、暫く黙って僕たちを見つめた。
「副長官、何か問題でも?」
相棒が何も言わないスキナーに痺れを切らし、聞いた。
「最近の君たちの事だ」
スキナーは険しい顔をした。
「というと?」
僕はスキナーが何を言おうとしているのかわかっていたが、あえて聞いた。
「君たち、また喧嘩でもしてるのかね、局中で噂になっているぞ」
スキナーは僕と相棒を一瞥した。
「僕たちは喧嘩なんかしてませんよ、なあ、スカリー」
僕はそう言って一週間ぶりに相棒の顔をまともに見た。
「ええ、私たち別に・・・何もないですわ、副長官」
彼女の形の良い唇がゆっくりと動いた。僕は彼女の美しさに息を飲んだ。
「そうか、わかった。もう下がっていいぞ」
スキナーは静かにそう言った。


***XF課***


僕とスカリーはオフィスに戻ってから、一言も口を聞かず、それぞれの仕事に追われていた。
妙に緊張感のある空気が僕たちの間に流れていた。
この一週間ずっと僕たちはこうだった。
僕はなるべくスカリーの方を見ないように、書類を見つめていた。
「・・・モルダー、この事件のファイル何処だったかしら?」
彼女はPCの前から立ち上がり、僕の側にあるキャビネットの中を見つめて言った。
「・・・ああ、それならここに」
そう言って僕は机の上に、他の書類と紛れて置かれていたファイルを取り出した。
「・・・ありがとう」
そう言って彼女がファイルを受け取ろうとした時、ほんの僅か、彼女の手が僕の手に触れた。彼女は驚いて、
手を引っ込めようとした。
その瞬間、僕の中で抑えていた何かが爆発した。
僕は椅子から立ち上がり、彼女の手を強く引っ張って、彼女を抱き寄せた。
次の瞬間、ファイルが床に落ちた音が響いた。
「・・・モルダー、離して」
僕の腕の中で、彼女は不安気な表情を浮かべていた。
僕はその表情を見て、ハッとした。
「・・・すまない」
僕が腕の力を緩めると、彼女は何事もなかったようにファイルを拾いあげ、口を開いた。
「モルダー、私、帰るわ」
僕は何も言わず、再び書類を見つめた。
「それじゃあ、私、明日から三日間アカデミーだから」
彼女はそう言って、オフィスを出て行った。
僕は大きくため息をつくと、机に倒れた。


***スカリーの部屋***


私は帰宅すると、何をするわけでもなく、ソファーに座り、漠然と天井を見つめてた。そして、ふと彼に抱き締められた事を思い出した。
私を力強く抱き締めた腕。
間近で感じた彼の体温。
そして、私を切なそうに見つめていたヘーゼルの瞳。
彼の一つ一つの仕草が胸の奥を切なくする。
私の心を戸惑わせる。
トントントン・・・。
考え事をしていると、控えめなノックの音がした。
「やあ」
ドアを開けるとブライアンが立っていた。
「どうしたの?」
私は以外な訪問客に戸惑いを感じた。
「君と話がしたくね、入ってもいいかい?」
「ええ、どうぞ」
私は彼を部屋に入れた。

***ケーシーズ・バー***

「お客さん、そろそろやめたら」
バーテンダーが十数杯目かのテキーラをモルダーの
前に出しながら言った。
「・・・僕は、どうすればいいんだ」
モルダーは目の前のグラスを見つめながら呟いた。
「お客さん、悩み事ですか?良かったら聞きますよ」
モルダーはバーテンダーの言葉を聞くと、虚ろな目で
バーテンダーを見つめた。
「僕は、彼女の事を愛しているんだ。でも、僕は彼女に
気持ちを伝えられない」
「なぜですか?」
「・・・僕と彼女の今の関係が崩れるのが恐いから」
「どうして恐いんですか?」
「僕が臆病だからだよ」
モルダーは自嘲的な笑みを浮かべた。
「僕にとって一番の恐怖は彼女が僕の側から離れて
いくことなんだ。もし今の関係を壊して、彼女が僕から
離れてしまったら・・・」
「なるほど、だから今のままがいいと」
「そういうことだ。でも、最近、息苦しくなってきた。
自分を抑えるのが苦しいんだ。矛盾してるよな、今の関係
を壊したくないって思いながら、彼女に気持ちを伝えられ
ないことに苦しさを感じるなんて」
そう言ってから、モルダーはテキーラを一気に飲んだ。
「話を聞いてくれてありがとう、今夜は帰るよ」
モルダーはカウンターにお金を置いて、席を立った。
「お客さん」
モルダーが歩き出そうとした時、バーテンダーが呼び
とめた。
「何だい?会計が足りなかった?」
「いいえ、その。お客さん、物事に変化を起こす場合は
それだけ悩み、苦しいと思います。でも、結果を恐れて
いては何も変わりませんよ」
モルダーは怪訝そうにバーテンダーを見つめた。
「というと?」
「お客さん、自分の心に素直になってみて下さい。素直に
なってみて、今の関係でいたいのか、それともその女性に
真実を告げるのか、そのどちらをしたいか自分の心に
素直に聞くのです。そうすればお客さんにとっての真実が
見えてくるということです」
バーテンダーはそう言うと、優しく微笑んだ。
「・・・よくわからないが、ありがとう」
モルダーはそう言ってバーを出た。
***スカリーの部屋***
「ダナ、今幸せかい?」
ブライアンは私を見つめながら言った。
「えっ、どうして?」
「君が今辛そうに見えるから」
ブライアンはそう言って、優しく私の頬を触った。
「あなたと別れたから?」
私は悪戯っぽく笑った。
「残念ながら僕のせいじゃないな」
ブライアンは苦笑した。
「君を悩ませているのは誰なんだ?」
「私を悩ませる?ブライアン、そんな人今の私には
いないわよ」
私はそう言って軽く笑った。
「・・・モルダーだったかな、君の相棒」
私は突然の名にドキッとした。
「どうして彼の名を・・・」
「君は気づいてなかったけど、寝言でよく彼の名を言って
たんだよ」
「彼はただの仕事上の相棒よ」
私は自分の心を誤魔化すように言った。
「そうかな、ダナ、僕はね、今でも君を愛しているんだ、
だから君が誰を想っているかよくわかるんだよ」
「・・・ブライアン」
「君が彼の事を話す時の表情を見れば、すぐわかったよ。
僕を愛してないって、でも、僕はそれでも君に側にいて
欲しかったから、中々別れようって言えなかった」
ブライアンはそう言ってグラスに入っているワインを
飲んだ。
「ねえ、ダナ、僕は君に幸せになってもらいたい。そんな
辛そうな君は見たくないんだ」
「・・・ブライアン・・私、辛くなんか・・・ないわ」
そう言った瞬間、私の目から涙が流れた。
「・・・ダナ、よかったら君たちの事話してくれないか」
ブライアンは優しく私の涙を拭きながら言った。

***タクシー***

「アーリントンまで」
モルダーはそう言ってタクシーに乗ると、窓の外を
見つめ、漠然と考えを巡らせた。
僕はどうしたい?
今のままでいたいのか?
それとも、この思いを伝えるべきなのか?
”自分の心に素直になってみて下さい”
突然、バーテンダーに言われた事をモルダーは思い出した。
「自分の心に素直にか・・・」
モルダーは小さく呟いた。
「お客さん、何か言いました?」
「いや、何でもない・・・すまないがジョージタウンに
向かってくれないか」

***スカリーのアパート前***

「ダナ、DCを離れる前に君に会えてよかったよ」
ブライアンは愛しそうにスカリーを見つめて言った。
「今日はありがとう、いろいろと話を聞いてくれて」
スカリーは微笑んだ。
「僕の方こそ君の気持ちが聞けてスッキリしたよ」
ブライアンは優しく笑った。
「今まで本当にありがとう、ダナ」
そう言ってブライアンは手を差し出した。
「・・・こちらこそ」
スカリーはブライアンの手を握った。
その時、ブライアンはスカリーの手を引っ張って彼女を
抱き寄せた。
「ブライアン?」
スカリーは突然の彼の行動に戸惑っていた。
「・・・愛してたよ、ダナ」
掠れた声でそう言うと、ブライアンはスカリーの唇を
奪った。
「さよなら、ダナ」
ブライアンは唇を離して、そう言うと自分の車に乗った。

******

「お客さん、降りないんですか?」
タクシーの運転手が呆然と窓の外を眺めている
モルダーに言った。
「・・・すまないが、やっぱりアーリントンに行って
くれ」
モルダーはこみあげてくるドス黒い感情を抑えていた。

***モルダーの部屋***

僕は自分の部屋に入ると、部屋の電気を消したまま
カウチに座った。
月明かりに照らされたキスシーンが何度も僕の脳裏に
鮮明に浮かんだ。
スカリーの僅かな呼吸の乱れも
愛しそうに彼女の唇に口づける男の唇も
唇を離した後に切なそうに男を見つめた彼女の瞳も
全てが今、目の前で行われた事のように
僕の脳は何度も再現した。
僕は気が狂いそうだった。
胸が苦しかった。
「・・・スカリー」
僕はそう呟いて、手にしていた酒瓶を開け、一気に飲んだ。

***三日後XF課***

私がオフィスに行くと、モルダーの姿はなかった。
彼は始業時間になっても現れなかった。
突然、言い知れない不安が私を襲った。
私はその不安を消すため、彼の携帯にかけた。
しかし、彼は出なかった。
「スカリー捜査官」
いつになく厳しい表情をしたスキナーがオフィスに来た。
「副長官、どうしたんです?」
「モルダーが何処に行ったかわかるかね?」
「いいえ、何も聞いていませんが・・・モルダーが何か」
「彼は三日前から局を無断で休んでいる」
私はスキナーのその言葉でモルダーの身に何かあった
事を確信した。

***モルダーの部屋***

モルダーの行方を探そうと、今日一日中あちこちと聞いて回ったが、何の手がか
りもえられなかった。
こんな時、自分の無力さを思い知る。
彼がいなくなるといつも、自分の弱さを感じる。
冷静な自分でいられなくなる。
私はモルダーの行方を探す最後の手がかりを見つけるため
彼の部屋に入った。
部屋の中は暗かった。しかし、誰かがいる気配がした。
「・・・モルダー、いるの?」
私は銃を構えながら声を掛けた。
しかし、返事はなかった。
私は思い切って部屋の明かりをつけた。
「・・・モルダー」
カウチで眠っている彼を見つけて、私は胸をなで下ろした。
「・・・う〜ん、スカリーか?」
眩しそうに目を開けて、モルダーはカウチから起き上がった。
「モルダー、四日も無断で休むなんてどういう事!!!」
私は安心するとすぐに彼への怒りが募った。
「・・・僕がどうしようと勝手だろ!!どうせ有休は
一杯溜まっているんだから」
「何ですって!!!あなたが無断で休んでどれだけ
心配したと思っているのよ!!!」
「だから、何だっていうんだ、君が勝手に心配して
いるだけだろう」
そう言ったモルダーはとても冷たい目で私を睨んだ。
私はいつもと違う、彼の様子に困惑した。
「スカリー、帰れよ、僕の事はほっといてくれ」
モルダーはそう言ってテーブルの上にあった酒の瓶を
掴み、飲んだ。
「・・・モルダー、何があったの?」
私は彼の隣に座って、彼を見つめた。
「君には関係ない、早く帰れ、スカリー」
モルダーは私から視線を外して、また酒を飲んだ。
「・・・関係ないって、あなたと私は相棒でしょ?」
「・・・だから、どうした?僕たちは仕事上の相棒だろ?
個人的な事まで君に話す義務はないと思うがね」
モルダーの言葉を聞いた時、鋭いナイフで胸を切り裂かれたような痛みを感じた。
「・・・確かに、そうだけど・・・でも・・私たちは・」
なぜか涙が込み上げてきて、私はそれ以上何も言えなかった。
「・・・ごめんなさい、あなたの言う通りね、私は・・・
あなたの・・プライベートな事を・・干渉しすぎたわ」
私は涙を何とか堪えながら言った。
「・・・スカリー」
そう呟いて、彼は頬に流れた私の涙に触れた。
彼に触れられて、私の心は震え、彼への思いを口にして
しまいそうだった。
「帰るわ」
自分の心を隠すため、私はカウチから立ち上がり、彼
から離れた。
「モルダー、明日は局に来るのよ、スキナーが心配
してたわ」
平静さを装って何とかそう言うと、私はモルダーの部屋を
出た。

******

”明日は局に来るのよ”
涙を堪え、そう言った彼女の笑顔は痛々しかった。
僕はなぜあんな態度を取ったのだろう?
思っていることと反対の事を言って彼女を傷つけた。
なぜ素直に愛してると言えなかったんだ。
自分が許せない。
自分の気持ちを隠すために彼女を傷つけた自分が許せない。

***スカリーの部屋***

”仕事上の相棒”
モルダーが言ったその言葉が痛かった。
とても悲しかった。
気づくと涙が溢れていた。
心のどこかで私は、自分が彼にとって特別な存在だと
思っていた。
でも、彼は初めて私たちの曖昧な関係を否定した。
”仕事上の相棒”
あの言葉が私と彼の曖昧な関係に線を引いた。
いや、曖昧だと思っていたのは私だけかもしれない。
私だけが彼に惹かれていたから、そう思えたのかも。
最初から私の片思い。
彼にとって私はただの仕事上の相棒。
この関係はいつまでたっても変わらない。
そう、そんなことわかっていた。
わかっていたのに・・・涙は止まらなかった。
私は溢れ出る涙に枕を濡らした。

***スキナーのオフィス***

翌日僕はスキナーに呼ばれた。
「申し訳ありませんでした」
「モルダー、一体何があったんだね、君たちは?」
心配そうにスキナーが言った。
「えっ、君たち?」
「君とスカリー捜査官だ、君が来たと思ったら今度は
彼女が休みだ」
「僕がいけないんです。僕が全て・・・」

***スカリーの部屋***

目を開けると、外はもう暗かった。
何もする気にならず、私はベットの上でボーッとしていた。
気がつくと、なぜか涙が流れていた。
昨夜、あんなに泣いたはずなのに。
まだ泣ける自分の凄さに苦笑した。
ふいに彼の優しい笑顔が浮かんだ。
彼のブラウンの髪、彼のヘーゼルの瞳。
彼の全てが愛しかった。
「・・・モルダーのバカ」
私は小さくそう呟いて、泣いた。
「僕が何だって?」
突然、彼の声がした。
私は驚いてベットから起き上がった。
「スカリー、あがらせてもらったよ」
そう言ってモルダーはベットの端に座った。
「・・・何しに来たの!!」
私は涙を拭いて、彼を睨んだ。
「謝りに来た、昨日僕が言った事は本心じゃないんだ、
すまなかった、スカリー」
そう言って彼は私の頬に軽く触れた。
彼の手は暖かった。
「やめて!!どうしてそういう事言うの!!!」
私は頬に触れていた彼の手を払った。
「スカリー・・・、僕は・・・」
モルダーは苦しそうな表情で私を見た。
「私とあなたはただの仕事上の相棒よ!!それだけの
関係なのに・・・どうして謝るの!!!」
私は彼に自分の気持ちを隠すため、叫んだ。
「・・・君こそ、どうして泣くんだ。僕たちがただの
仕事上の相棒ならその涙の訳は?スカリー答えてくれ」
モルダーは私の涙に優しく触れながら言った。
「・・・泣いてなんか・・・ないわ!!!」
私はベットから立ち上がって、彼に背を向けた。
「いや、君は泣いてる」
そう言って、彼は私に近づき、肩を掴んで無理矢理彼の
方を向かせた。
「・・・泣いて・・なんか・・・ない!!」
私は彼から顔を背け、自分の気持ちに必死に抵抗した。
彼は私の顔を掴んで、私の唇を奪った。
突然の事で私の頭は真っ白になった。
そして、幾筋もの涙が堤防が決壊したダムのように
流れ出た。
それでも、私は自分の気持ちを隠すため、強く唇を噛んだ。
彼の唇も、私の唇も、次の瞬間赤く染まった。
口の中には鉄くさい味が広がった。
彼は驚いて私から離れ、辛そうに私を見た。
「どうして、こんな事するの!!!」
私は呼吸を整えて、彼にそう叫んだ。
「・・・君が欲しいから、君を愛しているから」
彼は切なそうに私を見つめて言った。
「そんなの嘘!!」
私は自分の心に最後の抵抗をした。
「嘘じゃない!!!僕は君を愛しているんだ、だから、
今まで言えなかった。恐かった、僕の気持ちを知って
離れていく君が、だから・・・僕は君にあんな事を言った
んだ。君に僕の気持ちに気づいて欲しくなかったから」
モルダーはそう言うと私に背を向けた。
「ごめん、こんな事言うつもりじゃなかったのに・・・
スキナーに僕たちのコンビを解消するように言っとくよ」
「モルダー・・・」
「邪魔したね、それじゃあ」
そう言ってモルダーはゆっくりと歩き出した。
「待って・・・」
私は慌てて彼に掛けより、彼の広い背中を抱き締めた。
「スカリー?」
「私も恐かった・・・あなたに愛してると伝えるのが」
私の言葉を聞くと、モルダーは驚いて、私の方を見た。
「・・・スカリー、もう一度言ってくれないか?」
「あなたを愛してる」
私はそう言って彼の唇を奪った。

***スキナーのオフィス***

「モルダー捜査官、スカリー捜査官」
そう言ってスキナーは僕とスカリーを睨んだ。
「どういう事だね、君たち二人そろって無断欠勤するとは」
「その、体調を崩しまして」
僕はとっさに嘘をついた。
「二人そろってかね?」
「ええ、はい」
スカリーは冷静に答えた。
「・・・それなら連絡を入れるように、今さらこんなこと
は言いたくないが、君たちは社会人として、政府の職員
として自覚が足りないんじゃないか?」
スキナーは呆れたように僕たちを見つめながら言った。

***XF課***

「はぁ〜、疲れた」
僕は席に座って、ため息をついた。
「今日の説教長かったな、スカリー」
僕はオフィスに戻ってくるなり、仕事を始めた勤勉な
相棒を見つめた。
「あたり前よ、モルダー、特にあなたは四日も無断欠勤
した後、さらにもう一日やったんですから」
相棒は相変わらず無愛想に肩眉を吊り上げた。
「君だって、無断で二日休んだじゃないか」
「だって、あなたが・・・」
「僕が何?」
「・・・離してくれないから」
スカリーは小さくそう呟くと、顔を赤くした。
僕はそんな彼女を愛しく感じた。
「スカリー」
「何?」
「愛してるよ」
「・・・バカ」
そう小さく言った彼女は益々顔を赤くした。





THE END

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