DISCLAIMER:The characters and situations of the television program "The x-files" are
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TITLE:逆行 Part9
SPOILOR:none
AUTHOR:cat
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 「君を愛している」

僕にはその一言が言えなかった。
君を失って初めて気づく、僕がどれだけ君に惹かれていたか・・・。
君のいない世界がどれだけ悲しく、虚しいか、
僕は今、気がついた・・・。
僕にとって君が全てであった事を。

僕は彼女の唇にキスをすると銃口を頭につけた。

「君を愛しているよ、ダナ」

僕は引き金をひいた。

***研究施設・地下10階*************

「君は一体誰なんだ?」
グレインはアニータだと名乗る女性を見つめた。
「あら、言ったでしょ?あなたの娘のアニータだって」
アニータは不敵な笑みを浮かべた。
「嘘だ!!娘は死んだんだ・・・私が、私が
娘の命を・・・・・奪ったから、間違いはないはず」
グレインはそう言い、アニータを睨んだ。
「・・・ハハハハハハハ!!!」
アニータは突然、笑い出した。
「・・・そう、私はあなたに、実の父親の手によって
殺されたのよ!!」
アニータはそう叫び、グレインを睨んだ。
「でも、私はあなたを恨んだりはしていないわ。むしろ
感謝さえしているのよ」
アニータはそう言ってゾッとするような笑みを浮かべた。
「どういう意味だ、アニータ」
「・・・彼女はもうすぐで神に生まれ変わるからだよ」
CSMがそう言いながら現れた。
「何!?神だと・・・」
グレインはCSMを睨んだ。
「そう、私はもうすぐで神になるのよ!!!」
そう言って、アニータは自信に満ち足りた表情をした。

***地下3階***

ダイアナが研究室の前にいると、中から銃声がした。
「フォックス!!」
ダイアナは不安な思いに駆られて、研究室のドアノブを回した。
しかし、中から鍵がかかっているため、ドアは開かなかった。
「フォックス!!フォックス!!!」
ダイアナは狂ったように激しく、ドアを叩き、モルダーの
名を叫んだ。
しかし、゜中からは何の返事も返ってこなかった。
「このドアを開けなさい!!」
ダイアナの言葉を聞いて、男たちはドアを蹴破った。
「・・・そんな」
ダイアナが研究室に入るとモルダーの姿は何処にもなかった。

***研究施設 最下層 扉前***

グレインはCSMとアニータに連れられて来た。
「ここは一体?」
「未来を作り出す所さ」
CSMはそう言い、扉の前に立った。
すると、光がCSMに当たり、扉が開いた。
「今のは?」
「扉が本当に彼であるかどうか調べたのよ。扉を開けるこ
とができるのは私と彼だけなの。私たち以外の人間が扉の
前に立つと一瞬で黒こげになるわ」
そう言って、アニータは笑みを浮かべた。
「さあ、未来への扉は開かれた。君に全てを見せよう」
CSMはそう言うと、部屋の中に入って行った。
グレインとアニータも彼に続いた。

***研究施設内某所***

「おい、モルダー、モルダー!!」
誰かがモルダーの名を呼ぶ、彼の頬を叩いた。
「う〜ん」
モルダーは鈍い頬の痛みにうっすらと目を開けた。
「・・・気がついたか」
男は少し安心したように口の端を上げた。
「きさまは・・・クライチェック!!」
モルダーは男の顔を認識すると、起き上がり、クライ
チェックに銃を向けた。
「無駄な事はやめろ、その銃から弾は抜いてある」
クライチェックはそう言って、手の中にある弾を
モルダーに見せた。
「クライチェック、何を企んでいる」
モルダーは銃を下ろすと、クライチェックを睨んだ。
「まずはお礼を言って欲しいな、モルダー、俺は
きさまが引き金を引こうとした時、きさまのこめかみを
狙って助けてやったんだぞ」
「ああ、おかげで引き金を引く前に気絶できたよ、ありが
とうとでも言うと思ったか、クライチェック!!よくも
邪魔してくれたな!!僕はスカリーの側で死にたかったんだ」
そう言ったモルダーの瞳には哀しみと、絶望に満ちて
いた。
そして暫くの沈黙の後、クライチェックが沈黙を破る
ように言った。
「・・・スカリーはまだ死んではいない」
「何!?どういう事だ」
モルダーはクライチェックのむなぐらを掴んだ。
「おまえが見たスカリーは仮死状態だったという事さ」
クライチェックはそう言うと、モルダーの手を払った。
「・・・それは本当なのか?」
モルダーはたった一つの希望にすがるように、クライチェ
ックを見つめた。
「ああ、本当だ」

***研究施設心臓部***

「こ、これは・・・!?」
グレインは研究室で働いている科学者たちの顔を見て、
自分の目を疑った。
「君の娘たちだよ」
CSMはグレインの驚きに笑みを浮かべた。
「まさか、皆アニータのクローンなのか」
「そう、ここにいる彼女もね」
CSMはグレインの側に立っているアニータを指した。
「だが、オリジナルは存在している。私たちを導く神
としてね」
CSMはそう言って、冷たい笑みを浮かべた。
「神だと!?」
「来たまえ、アニータのオリジナルに会わせよう」
CSMは部屋の奥へと歩き出した。

***アニータの部屋***

「まさか、これがアニータだと・・・!?」
グレインは大きな水槽の中に浮かぶものを見て絶句した。
「その通り、彼女がアニータのオリジナルだよ」
CSMは得意げに笑った。
「これこそ神に最も近く、完ぺきな人間の姿なのだよ、
彼女はおまえのチップで永遠の命を手に入れる。その時我々人間の手によって神を作りだすだ」
CSMは何かに酔ったように喋った。
「・・・これが、神の姿だと!!これが完ぺきな姿だと言うのか・・・こんな脳だけの姿になって!!!!」
グレインは水槽に浮かぶ、巨大な脳を指さした。
「そうだ。彼女こそ我々が秘かに研究を続けてきたものの結晶だよ」
CSMは神を崇拝するように水槽の中の巨大な脳を見つめた。
「・・・狂ってる」
グレインは力なく呟いた。

***研究施設内某所***

「そう、奴は狂っている」
クライチェックはそう言って、側にあった椅子に座った。
「奴って、CSMの事か?」
モルダーはクライチェックを見た。
「ああ、そうだ。今の奴は正気を失っている。誰かが奴の暴走を止めないと・・・恐ろしい事に」
「恐ろしい事?」
「・・・奴は異星人たちが一斉にやって来る日に我々全人類と、異星人たちを一気に葬るつもりなんだ」
「何だと!!」
モルダーはクライチェックの言葉に驚きの表情を浮かべた。
「モルダー、おまえなら奴を止められる、頼む。奴を止めてくれ」
クライチェックは今にも泣き出しそうな表情で、モルダーを見つめた。


To be continued

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