〜急転直下!〜
あんなことがあっても、保田さんは何かと話しかけようと
してくれる。
そりゃそうよね。保田さんは誰にでもやさしいもの。
それに、私の教育係だから、全然、話をしないと示しがつ
かないもんね。
でもダメ。どうしても逃げちゃう。
決定的な拒絶の言葉を突きつけられそうで……。
(ふ〜っ……)
楽屋に長くいると保田さんから逃げられなくなるから、折
を見て外へ出る。
屋上へでも行こうと階段を上っていると……。
上から保田さんか下りてきた!
(どうしよう?!)
思わず階段の途中でクルッと回れ右。
急いで下りようと……。
ズダダダダ〜ッ!
あっという間に視界が暗転した。
(続)
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