〜だからヤバイって!〜
そりゃあ、わたしが選んだ服がすごく似合ってて嬉しいよ。
「これ、着て帰ります!」
とか、はしゃいでる梨華も可愛いしさ……。
でも…って言うか、だから、余計にヤバイ……。
「梨華は、やっぱり…その…か…可愛いし…ね……」
何言ってるのよ、わたし!
こんなのわたしのキャラじゃないわ!!
マジでヤバイ…このままじゃ、わたし…梨華に……。
買い物も終わって、梨華の家に向かう。
送り届けたら、速攻で帰るわよ……って思ってたのに。
「圭ちゃん、上がっていってくださいよぉ」
だから、すがるような顔でお願いするのは反則だって言ってる
でしょ!
……ちょっとだけだよ?
やっぱり帰っとけばよかった……。
ピンク一色の妙な雰囲気の部屋に通されて、最初に浮かんだ考
えがそれだった。
「圭ちゃん……」
な、何よ……。
べったりくっつんじゃないわよ!
梨華の目が潤んでる……キレイ……。
ハッ! ダメダメ!
そんな目したって……ダメだって!!
コ、コラ〜ッ! 胸を腕に押し付けるのはやめてって…言って
る…でしょ。
だ、だから…ヤバイ…ヤバイって!
本気…本気に…しちゃう…わよ?……いいの?
(続)
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